解説記事 — フレーズフレーズミー
受動態・使役使役動詞 make・have・get・let の使い分け|「させる」「してもらう」の英語
30秒でわかる
「〜させる・〜してもらう」の使役動詞は、〈使役動詞+相手+動詞〉の3点セットの語順と、後ろに入る動詞の形で決まります。make/have/let は原形(to なし)、get だけ to do。相手が「される」側の物なら過去分詞です。迷ったら「相手を先に言ったか? to はいらない動詞ではないか?」と自問してください。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 兄は自分のアメを僕に食べさせてくれなかった。
語順は〈let+相手+動詞の原形〉——「誰に」を先に言ってから「何をさせるか」です。let me to eat と to を足すのも同じくらい多い減点で、let の後ろの動詞に to は付けません。
例文: 兄は自分のアメを僕に食べさせてくれなかった。
「くれなかった」と「食べさせてくれなかった」は別の文です。give では「〜させる」の意味が消えてしまいます。「相手がするのを許す」は let+相手+原形で表します。
例文: この洗濯機を修理してもらうのにいくらかかりましたか?
to fix だと「自分で修理する」。「人に頼んで修理してもらう」は〈have+物+過去分詞〉です。物は「修理される」側なので、原形でなく過去分詞(fixed / repaired)。have repaired this washing machine と語順を入れ替えるのも定番の減点です。
使役動詞のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第34位。当サービスの人手添削12年分で3,243回指摘されました。語順・to の有無・4つの動詞の選び分けと、間違えどころが多い単元です。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語の「させる・してもらう」は、動詞の後ろに付く語尾です。「食べさせてくれなかった」「修理してもらう」——使役の意味が動詞と一体になっています。英語はこれを let / have という独立した動詞に切り出し、しかも〈使役動詞+相手+動詞〉と相手を間に挟む構造を取ります。日本語に存在しない「間に挟む」工程が抜けて let eat me になったり、「〜すること」の連想で to を足して let me to eat になったりするのです。
もうひとつのクセは、「してもらう」を訳し落とすこと。日本語では「洗濯機を修理する」と言っても文脈で「業者に頼む」と伝わりますが、英語で to fix と書くと「自分で直す」と明言したことになります。誰がするのかを動詞の形で区別するのが英語側の流儀です。
図の内容を表にするとこうなります。
| 動詞 | 形 | ニュアンス |
|---|---|---|
| make+人+原形 | to なし | 本人の意思にかかわらず強制的に「させる」 |
| let+人+原形 | to なし | したがっていることを許可して「させてあげる」 |
| have+人+原形/物+過去分詞 | to なし | 当然してもらえる相手(業者・部下)に「してもらう」 |
| get+人+to do/物+過去分詞 | to あり | 頼み込んで・説得して「してもらう」 |
こう考える——書くときの判断手順
- 日本語に「させる・させてくれる・してもらう」が入っていたら、give や普通の動詞で済ませず使役動詞を立てる——「食べさせてくれなかった」を didn't give(くれなかった)にすると意味が変わる
- 語順は〈使役動詞+相手+動詞〉——相手を先に言う。× let eat me / ○ let me eat
- 後ろの動詞の形を選ぶ——make・let・have は原形(to を付けない)、get だけ to do。相手が物で「される」側なら過去分詞(have this washing machine repaired)
- どの使役動詞かをニュアンスで選ぶ——強制なら make、許可なら let、業者などへの依頼なら have/get。「具合が悪い子を帰らせる」に have を使うと「当然の用事をさせた」ように響くので make が適切、逆に罠の鳥を「逃がしてやる」は強制でないので make でなく let、というのが採点の基準です
ここまでは同じ、ここからは別
let me eat の代わりに allow me to eat も正解です(allow は使役動詞でないので to が付きます——同じ意味でも動詞が変われば形が変わる、の見本です)。「修理してもらう」は have でも get でも正解(get なら get it repaired)。また make には注意が2つ。「楽しかった」を made me enjoyed/pleased のような make+人+状態で書くと不自然で減点です——The wedding was a lot of fun. のように言い切るのが安全。もうひとつ、make を受け身にすると to が復活します(He was made to clean the classroom.)。能動では to なし・受動では to あり、という入れ替わりは受動態の記事の考え方とセットで覚えてください。
まとめ——書いたあとのチェック
- 「させる・してもらう」を give などで訳し落とさず、使役動詞を立てたか
- 語順は〈使役動詞+相手+動詞〉か。make/let/have の後ろに to を付けていないか(get だけ to do)
- 物に「してもらう」は過去分詞か。強制=make・許可=let・依頼=have/get の選び分けは合っているか
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「兄は自分のアメを僕に食べさせてくれなかった。」を、実際に英語で書いてみてください。let の語順と to の有無がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「兄は自分のアメを僕に食べさせてくれなかった。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「使役動詞 make have get let (させる、してもらう)の使い方」への照合が 3,243回・0.5%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。