解説記事 — フレーズフレーズミー
前置詞・時の表し方前置詞 for の使い方|「〜の間」「〜のために」が抜ける・on になる理由
30秒でわかる
for の中心イメージは「対象に向かう」矢印です。届け先・目的に向かえば「〜のために・〜用に」(plans for Christmas/for breakfast)、時間の幅に向かえば「〜の間」(for an hour)。日本語では「1時間待った」と期間の助詞を省けるため、期間の for の落とし忘れがこのタグで最多の誤りです。迷ったら「『〜の間』か『〜のため』と言い換えられるか?」が判断の質問です。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 彼女は1時間以上待たされました。
「1時間以上の間」という期間なので、時間の長さを表す前置詞 for が必要です。言い換え違い(an hour・over one hour など)を合わせると、このタグで断然1位の誤りです。
例文: クリスマスには何か予定がありますか。
「クリスマスに」の「に」につられて on・in・at にしがちですが、「クリスマスに向けた予定」なので plan for 〜 のセットで表します。
例文: 遅くなってしまってすみません。
for は前置詞なので、後ろに置けるのは名詞(のかたまり)だけ。late は形容詞なので、being を挟んで動名詞のかたまりにします。
「前置詞 for」のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第26位。当サービスの人手添削12年分で4,448回指摘されました。期間の for の落とし忘れが群を抜いて多く、次いで「〜に」を on・in と直訳する誤りが続きます。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語は、期間を言うときに助詞をほとんど使いません——「1時間待った」「3時間弾いている」。「1時間の間」の「の間」は省くのが普通です。英語は逆で、時間の幅には for という前置詞の目印が必要です。日本語で目印が消えている場所なので、英訳でもそのまま抜け落ちる——これが for 落ちの正体です。
もう1つのクセは「に」の直訳です。「クリスマスに予定ある?」「朝食に何を食べた?」——この「に」は時点ではなく用途・向かう先を表しています。ところが「に=on・in・at(時の前置詞)」と1対1で覚えていると、plans on Christmas のような形を作ってしまいます。英語では「クリスマスに向けた予定」「朝食という用途に」と、矢印の向かう先として for で表す場面です。
図の内容を表にするとこうなります。
| 使い方 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| for + 時間の長さ | 〜の間(期間) | wait for an hour / for more than one hour |
| for + 行事・用途 | 〜に向けて・〜用に | plans for Christmas / a picture for a poster |
| for + 食事 | 〜(の食事)に | What did you eat for breakfast? |
| sorry for + 名詞・動名詞 | 〜について(謝罪・感謝の対象) | sorry for being late |
| mistake A for B | A を B と間違える(熟語) | mistook my friend for my sister |
こう考える——書くときの判断手順
- 時間の長さ(an hour・three hours・a long time)を書いたら、「〜の間」と言い換えられるか確認——言い換えられるなら前に for を置く(waiting for more than one hour)。日本語で助詞が消えていても英語では省略できない
- 「〜に」を on・in・at と訳す前に、時点か、向かう先かを確認——「クリスマスに予定ある?」「朝食に」は用途・目的なので for(plans for Christmas / for breakfast)
- for の後ろは名詞(のかたまり)だけ——形容詞や文を続けたくなったら、動名詞にする(sorry for being late)か、文の形に切り替える(I am sorry I am late.)
- 「〜前」の ago と混同しない——ago は過去の一点(three hours ago)、for は幅(for three hours)。「3時間前から弾いている」は has been playing for three hours と幅で言うのが英語の形
ここまでは同じ、ここからは別
for でなくても正解になる場面があります。当サービスの採点でも次は両方正解です。
- 「クリスマスには何か予定がありますか」は plans for Christmas のほか、「クリスマスの日に」と時点で見た plans on Christmas Day も正解です。誤りになるのは plan の相手に in・at を使ったときだけ
- 「妻の誕生日に指輪をプレゼントした」も、on her birthday(誕生日という日に)と for her birthday(誕生日を記念して・誕生日用に)のどちらも正解。同じ日本語の「に」でも、時点と見るか向かう先と見るかで前置詞が2通りありえます
- 一方、期間の for と ago は交換できません。「祖父は8年前に亡くなった」は died eight years ago(過去の一点)か has been dead for eight years(現在までの幅)のどちらかで、現在完了と ago の組み合わせは誤りです
まとめ——書いたあとのチェック
- 時間の長さの前に for を置いたか(「〜の間」の言い換えテスト)
- 用途・目的の「に」を on・in・at にしていないか(plans for/for breakfast)
- for の後ろは名詞になっているか(形容詞なら being を挟む)
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「彼女は1時間以上待たされました。」を、実際に英語で書いてみてください。期間の for を落とさず書けるかがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「彼女は1時間以上待たされました。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「前置詞 for のイメージ(意味と使い方)」への照合が 4,448回・0.7%。集計 2026-08-13)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。