解説記事 — フレーズフレーズミー

比較

The 比較級, the 比較級の語順|「〜すればするほど」後半にも主語と動詞がいる

30秒でわかる

「〜すればするほど、ますます…」は 〈The 比較級+主語+動詞, the 比較級+主語+動詞〉——同じ形のセットを2つ並べる構文です。減点が集中するのは後半で、the harder to breathe のように主語と動詞を落とす誤りが典型。主語が見つからないときは形式主語で it is(it gets)を入れます。迷ったら「後半にも主語+動詞があるか?」と自問してください。

×The higher you climb, the harder to breathe.
The higher you climb, the harder you breathe.

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: 高いところに登れば登るほど呼吸が困難になる。

×The higher you climb, the harder to breathe.36回
The higher you climb, the harder you breathe.

前半には you climb と主語・動詞があるのに、後半が to breathe だけで終わっています。この構文は〈the 比較級+主語+動詞〉のセットを2つ並べる形——後半にも you breathe と主語・動詞を入れます。

例文: 高いところに登れば登るほど呼吸が困難になる。

×The higher you climb, the more difficult to breathe.35回
The higher you climb, the more difficult it is to breathe.

もとの文は it is difficult to breathe(形式主語の it、本当の主語は to breathe)。これを the 比較級の形にするときは、the more difficult it is to breathe と、it is を残したまま比較級だけを前に出します。「〜になる」を出したければ it gets(becomes)でも構いません。

例文: 高いところに登れば登るほど呼吸が困難になる。

×The higher I climb the harder I breathe.27回
The higher I climb, the harder I breathe.

前半のセットが終わったところ(climb の後)にカンマを打ちます。切れ目がないと、2つのセットの境目が読み手に伝わりません。

第108位

「the 比較級, the 比較級」のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第108位。当サービスの人手添削12年分で668回指摘されました。構文自体は知っていても、後半の主語・動詞を落として減点される人が目立ちます。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

日本語の「登れば登るほど呼吸が困難になる」を思い浮かべてください。後半は「呼吸が困難」——「呼吸すること・が・困難だ」という形で、「誰が」を言わずに成立します。日本語は「〜するのが難しい」と、主語を立てないまま述語だけで文を閉じられる言語だからです。この感覚のまま英語に置き換えると、the harder to breathe(より困難・呼吸するのが)で言い終えた気になってしまいます。

しかし英語の the 比較級構文は、同じ設計図のセットを2回組み立てる構文です。前半で The higher you climb と〈比較級+主語+動詞〉を作ったなら、後半もまったく同じ設計図で作らなければなりません。「誰が」に当たる主語が日本語に見えないときこそ、英語では形式主語 it の出番です。

× 後半のセットが欠けている The higher you climb, the harder (空っぽ) to breathe ○ 前半と同じ設計図で組む The higher you climb, the harder you breathe 比較級の直後に主語+動詞の箱を置く
前半・後半とも〈the 比較級+主語+動詞〉。誤答は後半の「主語+動詞」の箱が空のまま。

図の内容を表にするとこうなります。前半と後半の列がそろっているのが正解です。

the 比較級主語動詞
前半The higheryouclimb,
後半(動詞で言える)the harderyoubreathe.
後半(形式主語を使う)the more difficultitis(gets)to breathe.

こう考える——書くときの判断手順

  1. まずふつうの文を2つ作る——You climb high.(高く登る)/ You breathe hard.(It is difficult to breathe. でもよい)
  2. それぞれの文から比較級を the 付きで先頭へ引き抜く——The higher you climb / the harder you breathe。比較級の直後は必ず主語+動詞になっているか確認する(The more know のように主語を落とすと減点です)
  3. 「〜が困難になる」のように主語が見えない日本語は、形式主語 it を立てる——the more difficult it is(it gets)to breathe。it is をまるごと省いてはいけません
  4. 前半のセットの終わりにカンマを打つ(カンマの打ちどころ全般はカンマの記事へ)

この手順は当サービスの採点基準と対応しています。後半を名詞・形容詞だけで終える形(the harder to breathe)は「誤り」として減点し、The more の直後の主語落ち・カンマ落ちも減点対象です。

ここまでは同じ、ここからは別

後半の言い方には複数の正解があります。「呼吸が困難になる」は the harder you breathe(動詞で言う)でも、the more difficult it is to breathe(形式主語)でも、the harder it gets to breathe(「〜になる」を gets/becomes で出す)でも正解——当サービスの採点でもいずれも認めています。主語も、一般論なら I・you・we のどれでも構いません。違いが出るのは「主語+動詞があるかないか」の一点だけです。なお、比較級そのものの作り方(-er と more の使い分け・as … as の語順)はこの構文の話とは別の論点なので、比較級の語順の記事で扱っています。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「高いところに登れば登るほど呼吸が困難になる。」を、実際に英語で書いてみてください。後半に主語+動詞を置けるかがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「高いところに登れば登るほど呼吸が困難になる。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「the 比較級 ~, the 比較級 ...」への照合が 668回・0.1%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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