解説記事 — フレーズフレーズミー
比較The 比較級, the 比較級の語順|「〜すればするほど」後半にも主語と動詞がいる
30秒でわかる
「〜すればするほど、ますます…」は 〈The 比較級+主語+動詞, the 比較級+主語+動詞〉——同じ形のセットを2つ並べる構文です。減点が集中するのは後半で、the harder to breathe のように主語と動詞を落とす誤りが典型。主語が見つからないときは形式主語で it is(it gets)を入れます。迷ったら「後半にも主語+動詞があるか?」と自問してください。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 高いところに登れば登るほど呼吸が困難になる。
前半には you climb と主語・動詞があるのに、後半が to breathe だけで終わっています。この構文は〈the 比較級+主語+動詞〉のセットを2つ並べる形——後半にも you breathe と主語・動詞を入れます。
例文: 高いところに登れば登るほど呼吸が困難になる。
もとの文は it is difficult to breathe(形式主語の it、本当の主語は to breathe)。これを the 比較級の形にするときは、the more difficult it is to breathe と、it is を残したまま比較級だけを前に出します。「〜になる」を出したければ it gets(becomes)でも構いません。
例文: 高いところに登れば登るほど呼吸が困難になる。
前半のセットが終わったところ(climb の後)にカンマを打ちます。切れ目がないと、2つのセットの境目が読み手に伝わりません。
「the 比較級, the 比較級」のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第108位。当サービスの人手添削12年分で668回指摘されました。構文自体は知っていても、後半の主語・動詞を落として減点される人が目立ちます。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語の「登れば登るほど呼吸が困難になる」を思い浮かべてください。後半は「呼吸が困難」——「呼吸すること・が・困難だ」という形で、「誰が」を言わずに成立します。日本語は「〜するのが難しい」と、主語を立てないまま述語だけで文を閉じられる言語だからです。この感覚のまま英語に置き換えると、the harder to breathe(より困難・呼吸するのが)で言い終えた気になってしまいます。
しかし英語の the 比較級構文は、同じ設計図のセットを2回組み立てる構文です。前半で The higher you climb と〈比較級+主語+動詞〉を作ったなら、後半もまったく同じ設計図で作らなければなりません。「誰が」に当たる主語が日本語に見えないときこそ、英語では形式主語 it の出番です。
図の内容を表にするとこうなります。前半と後半の列がそろっているのが正解です。
| the 比較級 | 主語 | 動詞 | |
|---|---|---|---|
| 前半 | The higher | you | climb, |
| 後半(動詞で言える) | the harder | you | breathe. |
| 後半(形式主語を使う) | the more difficult | it | is(gets)to breathe. |
こう考える——書くときの判断手順
- まずふつうの文を2つ作る——You climb high.(高く登る)/ You breathe hard.(It is difficult to breathe. でもよい)
- それぞれの文から比較級を the 付きで先頭へ引き抜く——The higher you climb / the harder you breathe。比較級の直後は必ず主語+動詞になっているか確認する(The more know のように主語を落とすと減点です)
- 「〜が困難になる」のように主語が見えない日本語は、形式主語 it を立てる——the more difficult it is(it gets)to breathe。it is をまるごと省いてはいけません
- 前半のセットの終わりにカンマを打つ(カンマの打ちどころ全般はカンマの記事へ)
この手順は当サービスの採点基準と対応しています。後半を名詞・形容詞だけで終える形(the harder to breathe)は「誤り」として減点し、The more の直後の主語落ち・カンマ落ちも減点対象です。
ここまでは同じ、ここからは別
後半の言い方には複数の正解があります。「呼吸が困難になる」は the harder you breathe(動詞で言う)でも、the more difficult it is to breathe(形式主語)でも、the harder it gets to breathe(「〜になる」を gets/becomes で出す)でも正解——当サービスの採点でもいずれも認めています。主語も、一般論なら I・you・we のどれでも構いません。違いが出るのは「主語+動詞があるかないか」の一点だけです。なお、比較級そのものの作り方(-er と more の使い分け・as … as の語順)はこの構文の話とは別の論点なので、比較級の語順の記事で扱っています。
まとめ——書いたあとのチェック
- the 比較級の直後に、前半・後半とも主語+動詞があるか
- 主語が見えない日本語(〜するのが困難だ)に it is/it gets を立てたか
- 前半のセットの終わりにカンマを打ったか
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「高いところに登れば登るほど呼吸が困難になる。」を、実際に英語で書いてみてください。後半に主語+動詞を置けるかがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「高いところに登れば登るほど呼吸が困難になる。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「the 比較級 ~, the 比較級 ...」への照合が 668回・0.1%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。