解説記事 — フレーズフレーズミー

単語の使い分け

fit・suit・go with の違い|「この靴は足に合わない」の「合う」はどれ?

30秒でわかる

日本語の「合う」は1語ですが、英語は何が何に合うのかで動詞を替えます。サイズ・形が合うなら fit、色・柄・スタイルが人に似合うなら suit、物と物が調和するなら go with。さらに fit は一般動詞なので、否定は be動詞でなく don't/doesn't で作ります。迷ったら「メジャーで測って決まる話か?」と自問——測って決まる(サイズの)話なら fit です。

×These shoes are not fit me.
These shoes don't fit me.

まず、実際の間違いを見てください

次の2つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: この靴は私の足に合わない。

×These shoes are not fit me.26回
These shoes do not fit me.

fit を形容詞として be動詞と組んだ誤りです。形容詞の fit は「(運動で)健康な・適切な」の意味で、「サイズが合う」の意味はありません。「合う」は一般動詞の fit——否定は do not fit です。

例文: この靴は私の足に合わない。

×These shoes are not fit my foot.21回
These shoes do not fit my foot.

同じ型の誤りです。be動詞の後ろに fit を置いた時点で形容詞扱いになり、そのうえ直後に目的語(my foot)が続くので文法的にも成り立ちません。動詞 fit が目的語を直接とります。

第148位

fit・suit・go with の取り違えは、よくある誤り全222タイプの中で第148位。当サービスの人手添削12年分で274回指摘されました。件数は多くないものの、間違えた本人は「fit を使ったのになぜ減点?」と戸惑いやすい——原因が単語選びでなく be動詞の混入にあるからです。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

原因は2段階あります。第一に、日本語の「合う」が1語で3つの意味を兼ねていること。「靴のサイズが合う」「その色はあなたに合う」「このネクタイはシャツに合う」——日本語ではぜんぶ「合う」ですが、英語は fit/suit/go with と別の動詞に割り当てます。和英辞典で最初に出た1語をどの「合う」にも使い回すと、ここで取り違えが起きます。

第二に、「合わない」を「〜ではない」と読み替えて be動詞を入れてしまうこと。日本語の「合わない」は状態の説明に聞こえるので、「この靴は(私に合う状態)ではない」= are not fit と組み立てたくなります。しかし英語の fit は run や like と同じ一般動詞で、「合う」という動作・働きを表します。だから否定は be動詞でなく don't/doesn't で作ります。be動詞の後ろに置けるのは形容詞の fit だけで、それは keep fit(健康を保つ)の fit——意味が別物です。

3つの使い分けを表にまとめます。

動詞合うもの例文
fitサイズ・形が(体に)合うThese shoes don't fit me.(この靴はサイズが合わない)
suit色・柄・スタイルが(人に)似合う。都合が合うにもThat color suits you.(その色は似合う)
go with物と物が調和するThis tie goes with your shirt.(このネクタイはシャツに合う)

見分けの目印: fit だけが「測れる」話(サイズ・寸法)、suit は「人」が相手(〜に似合う)、go with は「物どうし」の組み合わせです。

こう考える——書くときの判断手順

  1. その「合う」は測って決まるか?——サイズ・寸法・形の話なら fit。「この靴は足に合わない」は靴のサイズの話なので fit です(suit・go with を使うと減点になります)
  2. 人に似合う話か?——色・柄・服装の印象なら suit。相手は人(suits you)
  3. 物どうしの組み合わせか?——ネクタイとシャツ、家具と部屋なら go with
  4. fit を選んだら、be動詞を入れずにそのまま動詞として使う——否定は don't/doesn't fit

ここまでは同じ、ここからは別

「この靴は私の足に合わない」は、fit を使わずに These shoes are not in my size. と言うこともできます(当サービスの添削でもこの言い換えを正解として案内しています)。be動詞が誤りなのではなく、「be動詞+形容詞 fit」の組み合わせが誤りだった——in my size のような別の表現なら be動詞の文で構いません。また、目的語は me でも my foot でも my feet でも正解です。逆に、suit と go with が「悪い単語」なわけでもありません。「その色、君に似合うよ」なら suit が正解で、fit ではむしろ不自然です。減点されるのは単語そのものでなく、どの「合う」にどの動詞を割り当てたかの取り違えです。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「この靴は私の足に合わない。」を、実際に英語で書いてみてください。「合う」の動詞選びと、be動詞を入れない否定の形がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「この靴は私の足に合わない。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「fit, suit, go with の違い(合う)」への照合が 274回・0.04%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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