解説記事 — フレーズフレーズミー
前置詞・時の表し方前置詞 about と around の使い方|「〜について」「およそ」は「まわり」のイメージで決まる
30秒でわかる
about と around の中心イメージは「まわり」です。話題のまわりをめぐって考える・話すのが「〜について」の about(think about, talk about)、数字のまわりのどこかが「およそ」(about ten / around ten)、ぐるっと回る動きが around(around the world)。「〜について考える」は think about 〜——about を抜いて think what to do とすると減点です。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 雨が降った場合の対応についてちゃんと考えておけばよかった。
「〜について考える」は think about 〜。think は「〜について」の対象を直接後ろに置けないので、about(または of)が必要です。
例文: この料理はいかがですか。
feel this dish だと「料理(の手ざわり)を感じる」ことになってしまいます。聞きたいのは「料理についてどう感じるか」なので、feel about 〜 の形にします。
例文: 彼はいつも人の悪口ばかり言っている。
「人の悪口」の「の」につられて of にしがちですが、say bad things の後は必ず about。「人について悪いことを言う」と考えます。
「前置詞 about・around」のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第65位。当サービスの人手添削12年分で1,200回指摘されました。think・feel などの後で about を落とす誤りに集中しています。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語の「〜を考える」「〜について考える」は、どちらも「考える」の前に対象を置くだけで、動詞の形は変わりません。だから英語でも think の後ろに対象を直接置きたくなります。ところが英語では、対象を直接つかむ動詞(eat lunch, read a book)と、対象のまわりをめぐる動詞(think about, talk about, worry about)がはっきり区別されます。考えごとや話は、対象そのものをつかむのではなく、その話題のまわりをぐるぐるめぐる活動——だから「まわり」の about が要るのです。
もう1つのクセは「の」の直訳です。「人の悪口」の「の」を of と訳すと崩れます。ここも「人についての悪いこと」と読み替えるのがコツです(「の」と of のずれは前置詞 of の記事でも扱っています)。
図の内容を表にするとこうなります。
| 用法 | 使う語 | 例 |
|---|---|---|
| 〜について(話題のまわり) | about | think about / talk about / worry about / crazy about |
| およそ(数字のまわり) | about / around | about ten people / around nine o'clock |
| ぐるっと回って・あちこちに | around | travel around the world / walk around the park |
こう考える——書くときの判断手順
- 「〜について」+考える・話す・感じる・心配する系の動詞なら about を必ず入れる——think about / talk about / feel about / worry about
- 迷ったら日本語を「〜について…」と言い換えられるか試す——言い換えられるなら about(「人の悪口」→「人について悪いこと」→ bad things about others)
- 「およそ・〜くらい」は about か around を数字の前に——about ten / around nine o'clock(どちらでも可)
- 「〜のまわりを・あちこちを」の動きは around——travel around the world
- about を入れたら後ろに対象(名詞)を忘れずに——worry about だけで止めると減点です
ここまでは同じ、ここからは別
about だけが唯一の正解ではない場面と、about 以外が正しい場面があります。
- 「〜について考える」は think of 〜 でも正解です(当サービスの採点でも about・of の両方を認めています)
- 「〜に夢中で」は crazy about でも crazy for でも正解。ただし crazy to soccer のように to を使うと誤りです
- 「〜について知っている」など、動詞によっては about なしの形が別の意味で成立します(know him =彼と面識がある/know about him =彼についての情報を知っている)。about があるかどうかで「対象そのもの」か「そのまわりの情報」かが変わる、と押さえておけば使い分けられます
なお、動詞そのものの使い分け(talk・tell・speak・say のどれを選ぶか)はtalk・tell・speak・say の記事で扱っています。
まとめ——書いたあとのチェック
- think・talk・feel・worry の後の「〜について」に about が入っているか
- 「の」を of に直訳していないか(「人について」なら about)
- about の後ろに対象(名詞)を置いているか
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「雨が降った場合の対応についてちゃんと考えておけばよかった。」を、実際に英語で書いてみてください。think about の about がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「雨が降った場合の対応についてちゃんと考えておけばよかった。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「前置詞 about と around のイメージ(意味と使い方)」への照合が 1,200回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。