解説記事 — フレーズフレーズミー
動詞の形(時制)過去進行形(was/were doing)はいつ使う?|「〜していました」を過去形で書いてしまうミス
30秒でわかる
過去進行形(was/were + 動詞のing形)は、過去のある時点で、動作がまさに途中だったことを表す形です。日本語の「〜していました」「〜しているとき」がこれにあたります。「〜した」と言い切れる終わった動作なら過去形、「その瞬間、途中だった」なら過去進行形。迷ったら「その場面を写真に撮ったら、動作の真っ最中が写るか?」と自問してください。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: アンナ(Anna)は紅茶を飲みながら夕日を眺めていました。
「眺めていました」は、その時間ずっと動作が続いていた=進行中だったということ。過去形 looked は「眺めた」と一回の動作を言い切る形なので、ここでは was looking にします。
例文: アンナ(Anna)は紅茶を飲みながら夕日を眺めていました。
was + 過去分詞(looked)は受動態で「アンナが見られた」という意味になってしまいます。「〜していた」は was + ing形。「was を置いたら次は ing」とセットで覚えます。
例文: 私が歌を歌っていると、うちの犬はよく私のそばに寄ってきた。
全体が過去の話なので、when の中身も過去にそろえます。しかも「歌っていると」=歌の途中に犬が来る、という関係なので、過去形 sang でなく過去進行形 was singing が合います。
過去進行形のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第116位。当サービスの人手添削12年分で603回指摘されました。件数は中位ですが、「眺めていた」「〜しているとき」と和文に書いてあるのに過去形で書いてしまう、パターンのはっきりした誤りです。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
原因は、日本語の「〜た」が二つの意味を兼ねていることにあります。「眺めた」も「眺めていた」も、文末は同じ「た」。日本語では「ている」の有無だけの小さな違いなので、英語に訳すときに頭の中で「過去の話だ→過去形」とひとまとめにしてしまい、looked と書いてしまうのです。
英語はここを形で厳密に分けます。looked(過去形)は「眺めた」という終わった動作を点として述べる形、was looking(過去進行形)は「そのとき眺めている最中だった」と動作の途中を述べる形です。和文に「〜ていた」「〜しているとき」「〜しながら」とあったら、それは途中の合図。過去形でなく was/were doing を選びます。
もう一つのクセが、2枚目の誤答の was looked です。「was を付ければ過去っぽくなる」という感覚で be動詞+過去分詞を書いてしまうのですが、この形は受動態(〜される)です。進行形の相方は過去分詞でなく ing形——ここが混線しやすいポイントです。
図の内容を表にするとこうなります。波線の考え方は現在進行形と同じで、またぐ時点が「今」か「過去のあるとき」かだけが違います(現在進行形は 現在進行形の記事、過去の点の使い方は 過去形の記事 で詳しく説明しています)。
| 言いたいこと | 形 | 例 |
|---|---|---|
| 過去に終わった動作(〜した) | 過去形 | Anna looked at me.(私を見た) |
| 過去のある時点で進行中(〜していた) | 過去進行形 | Anna was looking at the sunset.(眺めていた) |
| 〜しているとき・〜している間 | 過去進行形 | while I was studying(勉強している間に) |
| していましたか?(疑問文) | Was/Were + 主語 + ing | Was Mike doing his homework? |
こう考える——書くときの判断手順
- 過去の話か確認する——過去なら動詞は過去の形。話全体が過去なら、when や while の中身も過去にそろえる
- 和文に「〜ていた」「〜しているとき」「〜しながら」があるか見る——あれば「その時点で途中」の合図なので was/were + ing形。「〜した」と言い切りなら過去形のまま
- was/were の直後は ing 形になっているか確認する——was looked(過去分詞)は受動態で意味が変わる
- 疑問文なら Was/Were を主語の前に出す——Was Mike doing his homework when you called?
この手順は当サービスの採点基準そのままです。たとえば「そのとき、トムは公園でサッカーをしていました。」で Tom played と書くと手順2で減点(過去進行形にしていない)、「あなたが電話したとき、マイクは宿題をしていましたか。」で Mike was doing ...? と語順を変えないと手順4で減点になります。
ここまでは同じ、ここからは別
「〜ながら」の部分まで was/were doing の節にする必要はありません。「紅茶を飲みながら」は while drinking a cup of tea のように while + ing形(主語と be動詞を省いた形)で書くのが模範解答ですし、while she was drinking tea と節で書いても正解です。文頭に出して Drinking tea, Anna was looking at the sunset. とする分詞構文も正解——どれも同じ意味の別解で、誤りではありません。
また、文中のすべての動詞を進行形にするわけでもありません。「勉強しているうちに寝てしまったらしい」なら、進行中なのは「勉強している」の側だけ。「寝てしまった」は一瞬で起きた出来事なので fell asleep と過去形です——I seem to have fallen asleep while I was studying. のように、途中だった動作だけを進行形にします。
まとめ——書いたあとのチェック
- 和文の「〜ていた」「〜しているとき」「〜しながら」を、過去形で書き流していないか
- was/were の直後が ing 形になっているか(過去分詞なら受動態になってしまう)
- 進行形にするのは「途中だった動作」だけか(言い切りの「〜した」は過去形のまま)
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た型の「そのとき、トムは公園でサッカーをしていました。」を、実際に英語で書いてみてください。「していました」を過去進行形にできるかがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「そのとき、トムは公園でサッカーをしていました。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「過去進行形の用法(was/were doing)」への照合が 603回・0.1%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。