解説記事 — フレーズフレーズミー

疑問文・命令文・否定文

must と have to の違い|「しなければならない」はどっちを使う?

30秒でわかる

must と have to はどちらも「~しなければならない」ですが、must は話し手の意志による強い強制have to は締め切りや規則など外的な要因による義務です。また must には語形変化がないので、過去・未来・完了では have to を使います。have to の後ろは必ず動詞の原形——ここが実際の誤答で最も多いつまずきです。

×I have to finished this work by Monday.
I have to finish this work by Monday.

まず、実際の間違いを見てください

次の2つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: 私はこの仕事を月曜までに終わらせなければならない。

×I have to finished this work by Monday.32回
I have to finish this work by Monday.

have to の後は動詞の原形を用います。「終わらせた」の過去のイメージにつられて finished としない——to の後ろは常に原形です。

例文: 私はこの仕事を月曜までに終わらせなければならない。

×I must have finished this work by Monday.9回
I have to finish this work by Monday.

must have finished は「終えたに違いない」という推量の表現になってしまいます。must を使うなら I must finish ですが、これは自分に言い聞かせる主観的な言い方。月曜という期限(外的な要因)がある文なので、客観的な have to finish が一般的です。

第144位

must と have to まわりの誤りは、よくある誤り全222タイプの中で第144位。当サービスの人手添削12年分で344回指摘されました。誤答は「have to の後ろの形」と「must+完了形の意味の取り違え」に集中しています。

意味の違い——主観の must、外的要因の have to

must は「どうしても~しなければならない」という非常に強い強制で、話し手の意志が多く含まれます。強いだけに、よほどのことがないかぎり会話で相手に対して使うのは控えられる表現です。一方 have to は「行うこと(to do)を持っている(have)」という成り立ちのとおり、「しなければならないことがある」という状態を表し、強制の度合いは must より弱く、外的な要因によって義務が生じている場合に使います。

なお must にはもう一つ「~に違いない」という推量の顔があります。上の誤答例の must have finished がまさにそれで、詳しくは must の2つの意味の記事で扱っています。

用法の違い——must は形を変えられない

must には語形変化がないため、一般的には現在時制(または過去時制の従節など)でしか使えません。過去時制の主節・未来時制・完了形で「強制」を表すときは、must の代わりに have to が活躍します。

We had to get up early this morning.(私たちは今朝、早起きをしなければならなかった。)♪

否定形は意味が別物——禁止の must not、不必要の don't have to

must not はネガティブな方向の強制=「禁止」を表します。don't have to は「不必要」(need not よりも口語的)です。

実際の誤答でも、「バイクで来る必要はなかったのに」を You shouldn't have come(来るべきではなかった)と書いて、You did not have to come に直された例があります。「~する必要はなかった」は didn't have to です。

使い分け表

musthave to
強制の度合い非常に強い(主観的・話し手の意志)やや弱い(外的な要因による義務)
過去・未来・完了使えない(語形変化がない)had to / will have to などで表せる
否定形の意味must not=禁止don't have to=不必要

まとめ——書いたあとのチェック

この使い分け、実際に書いて試してみる登録なしのおためし3問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「must と have to の違い(~しなければならない)」への照合が 344回・0.05%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

← 解説記事の一覧フレーズフレーズミーをはじめる