解説記事 — フレーズフレーズミー

疑問文・命令文・否定文

neither nor と not either or の違い|「犬も猫も好きでない」の英語

30秒でわかる

「AもBも〜ない」(全体否定)の言い方は2つ——not 〜 (either) A or Bneither A nor B。組み合わせは固定で、not と組むのは or、neither と組むのは nor です。not 〜 A and B は「両方とも〜というわけではない」という部分否定になり、意味がずれます。迷ったら「not を使ったか?」——使ったなら or、使っていないなら neither ... nor と覚えてください。

×She doesn't like dogs and cats.
She doesn't like dogs or cats.

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: 彼女は犬も猫も好きでない。

×She doesn't like dogs and cats.196回
She doesn't like dogs or cats.

not 〜 A and B は「AとBの両方とも〜というわけではない」という部分否定。「どちらも好きでない」という全体否定は、not 〜 A or B(または neither A nor B)で表します。

例文: 彼女は犬も猫も好きでない。

×She doesn't like both dogs and cats.189回
She doesn't like either dogs or cats.

not 〜 both A and B は「両方とも好き、というわけではない(片方は好きかもしれない)」という部分否定に取られます。全体否定は not 〜 either A or B です。

例文: 彼女は犬も猫も好きでない。

×She doesn't like dogs nor cats.150回
She doesn't like either dogs or cats.

nor は neither とセットで使う語です。not(doesn't)で否定した文の中では or を使います——not 〜 A or B。否定語は1文に1つが原則です。

第74位

「AもBも〜ない」の言い方のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第74位。当サービスの人手添削12年分で1,068回指摘されました。and をそのまま使う誤りと、not と nor・neither を重ねる誤りの2系統に集中しています。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

日本語の「犬好きでない」は、肯定文の「犬好き」と同じ助詞「も」を使い、文末の「ない」を足すだけで全体否定になります。つまり日本語では、つなぎの言葉は肯定でも否定でも変わりません。英語は逆で、否定文に入ると and が or に替わります(not 〜 A or B =「AもBも〜ない」)。「も〜も=and」の対応のまま否定文を書くと、She doesn't like dogs and cats. という部分否定の文ができてしまう——これがこのミスの正体です。

もう一つの系統が「否定の重ねすぎ」です。「好きでない」の「ない」を not で書き、さらに「どちらも〜ない」の「ない」を neither や nor でも書いてしまう——日本語では否定語を重ねても否定のままですが、英語では not と neither を重ねると打ち消し合って肯定(二重否定)になります。

「犬も猫も好きでない」 全体否定 ○ not ... A or B 部分否定 × not ... (both) A and B どちらも好きでない 片方は好きかもしれない 否定文に入ると and は or に替わる。 not を使わないなら neither A nor B。
同じ「犬も猫も」でも、or なら全体否定、and なら部分否定に分かれる。

組み合わせを表で整理します。使えるのは左の3つの形だけです。

意味判定
not 〜 A or BAもBも〜ない(全体否定)
not 〜 either A or BAもBも〜ない(全体否定・either は強め)
neither A nor BAもBも〜ない(not は使わない)
not 〜 (both) A and B両方とも〜というわけではない(部分否定)×(意味がずれる)
not 〜 A nor B / either A nor B——×(組み合わせ違反)
not 〜 neither A nor B二重否定で肯定に×

こう考える——書くときの判断手順

  1. 言いたいのは「どちらも〜ない」(全体否定)か、「両方とも〜というわけではない」(部分否定)かを決める——「犬も猫も好きでない」は全体否定
  2. not(don't / doesn't)を使うか決める——使うなら、つなぎは or(not 〜 A or B。either を足して not 〜 either A or B でもよい)。and・both は使わない
  3. not を使わないなら neither A nor B ——neither の相方は必ず nor。or や and に替えない
  4. 最後に否定語を数える——not・neither・nor のうち、文に入れてよい否定は1系統だけ。not と neither が同居していたら二重否定で、意味が肯定にひっくり返ります(否定語の重複は重複表現の記事、hardly など準否定語との重ねはseldom・rarely・hardly の記事でも扱っています)

ここまでは同じ、ここからは別

「彼女は犬も猫も好きでない」は、She doesn't like dogs or cats. / She doesn't like either dogs or cats. / She likes neither dogs nor cats. の3つとも正解です(当サービスの模範解答もこの3つです)。either はなくても全体否定になるので、いちばん短い not 〜 A or B で十分——either を足すと「どちらも」が少し強調されます。neither A nor B はやや書き言葉寄りで、not を使わないぶん引き締まった言い方です。一方、部分否定の not 〜 both A and B も「両方好きなわけではない」と言いたい場面でなら正しい英語です。形そのものが禁止なのではなく、「どちらも〜ない」の訳としてはずれる——ここを取り違えないでください。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「彼女は犬も猫も好きでない。」を、実際に英語で書いてみてください。and と or の選択、neither と nor の組み合わせがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「彼女は犬も猫も好きでない。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「neither nor と not either or の違い」への照合が 1,068回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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