解説記事 — フレーズフレーズミー

前置詞・時の表し方

前置詞 with の使い方|「〜で・〜と一緒に」と within・without のイメージ

30秒でわかる

with の中心イメージは「そばに付き添っている」です。人と一緒(with a friend)、手に持つ道具(sign with a pen)、モノに付いている性質や不調(something wrong with this car)まで、ぜんぶ「〜に付き添って」で説明できます。within は「範囲の内側」(within a week)、without は「with が無い=〜なしで」。日本語の「で」「と」に with の音が出てこないため、書き落としが最も多い前置詞です。

×There is something wrong in this car.
There is something wrong with this car.

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: この車はどこか故障している。

×There is something wrong in this car.227回
There is something wrong with this car.

「車の中のどこか」と考えて in にしがちですが、「〜が不調だ」は something wrong with 〜 でワンセット。不調という状態がその車に付いている、と見て with です。

例文: これは彼がその書類にサインしたペンです。

×This is the pen he signed the document.196回
This is the pen he signed the document with.

元の文は He signed the document with the pen.(ペンで=ペンを手に添えて)。関係代名詞でつないで the pen が前に出ても、with は消えずに文末に残ります。that・which を使った形でも同じ間違いが繰り返されていて、合わせると590回を超える定番の減点です。

例文: 実験の結果に私たちはみんながっかりした。

×We were all disappointed the result of the experiment.184回
We were all disappointed with the result of the experiment.

日本語の「結果にがっかりした」には前置詞にあたる音がないため、そのまま名詞を続けてしまう誤りです。be disappointed with(または at)〜 と、前置詞で対象をつなぎます。

第32位

with の使い方のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第32位。当サービスの人手添削12年分で3,539回指摘されました。「別の前置詞にしてしまう」より「with を書き落とす」パターンが目立ちます。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

日本語では「ペンサインする」「観光客人気がある」「結果がっかりする」「車故障している」——with にあたる部分が「で」「に」「が」に溶けていて、独立した単語として見えません。だから①「で=by」と直訳して by a pen としたり、②訳す単語が思い当たらず前置詞ごと書き落としたりします。とくに関係代名詞で名詞が前に出た形(the pen he signed the document with)では、日本語の語順に with の置き場所がないため、抜けたことに気づけません。

英語の with は「そばに付き添っている」という1つの絵で動いています。人が隣にいるのも、道具が手元にあるのも、不調や人気という性質がモノに付いているのも、同じ絵の応用です。

with = そばに付き添う 人・道具・性質が「一緒にある」 within = 範囲の内側 within a week(1週間の枠の中で) without = with が無い without toothbrushes(〜なしで)
with はそばに付き添う、within は範囲の内側、without は付き添うものが無い状態。3語とも「with=一緒」の絵が土台。

図の内容を表にするとこうなります。

使いどころ
人と一緒に・〜の家に滞在with + 人stay with a host family(ホームステイする)
道具・手段(手に添えて使う)with + 道具sign the document with a pen
性質・状態が付いているwrong/popular/disappointed など + withsomething wrong with this car / popular with tourists
期限・範囲の内側within + 期間・範囲within a week
〜なしでwithout + 名詞without toothbrushes

こう考える——書くときの判断手順

  1. 「〜で」が手に持って使う道具なら with(sign with a pen)。by は「人間の行為・動作主」用なので、道具に by を使わない(× by which he signed → ○ with which)
  2. 形容詞のあとに対象を続けるときは前置詞が要るかを確認——wrong with・popular with・disappointed with(at も可)。日本語に音がなくても英語では抜かせません
  3. 関係代名詞で名詞を前に出したら、元の文に戻して前置詞を数える——He signed the document with the pen. に with があるなら、つないだ後も the pen ... with と文末に残す(with which と前に出してもよい)
  4. 「〜はどうしたの?」は What did you do with 〜?、ホームステイは stay with a family——「一緒」の絵で覚える決まり文句

この手順は当サービスの採点基準と対応しています。とくに手順3の「文末の with 落ち」は、関係代名詞の問題でこのタグ最多の減点です。

ここまでは同じ、ここからは別

with 以外が正解になる場面・with を付けてはいけない場面があります。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「これは彼がその書類にサインしたペンです。」を、実際に英語で書いてみてください。文末に with を残せるかが、そのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「これは彼がその書類にサインしたペンです。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「前置詞 with と within と without のイメージ」への照合が 3,539回・0.5%。集計 2026-08-13)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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