解説記事 — フレーズフレーズミー
前置詞・時の表し方前置詞 with の使い方|「〜で・〜と一緒に」と within・without のイメージ
30秒でわかる
with の中心イメージは「そばに付き添っている」です。人と一緒(with a friend)、手に持つ道具(sign with a pen)、モノに付いている性質や不調(something wrong with this car)まで、ぜんぶ「〜に付き添って」で説明できます。within は「範囲の内側」(within a week)、without は「with が無い=〜なしで」。日本語の「で」「と」に with の音が出てこないため、書き落としが最も多い前置詞です。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: この車はどこか故障している。
「車の中のどこか」と考えて in にしがちですが、「〜が不調だ」は something wrong with 〜 でワンセット。不調という状態がその車に付いている、と見て with です。
例文: これは彼がその書類にサインしたペンです。
元の文は He signed the document with the pen.(ペンで=ペンを手に添えて)。関係代名詞でつないで the pen が前に出ても、with は消えずに文末に残ります。that・which を使った形でも同じ間違いが繰り返されていて、合わせると590回を超える定番の減点です。
例文: 実験の結果に私たちはみんながっかりした。
日本語の「結果にがっかりした」には前置詞にあたる音がないため、そのまま名詞を続けてしまう誤りです。be disappointed with(または at)〜 と、前置詞で対象をつなぎます。
with の使い方のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第32位。当サービスの人手添削12年分で3,539回指摘されました。「別の前置詞にしてしまう」より「with を書き落とす」パターンが目立ちます。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語では「ペンでサインする」「観光客に人気がある」「結果にがっかりする」「車が故障している」——with にあたる部分が「で」「に」「が」に溶けていて、独立した単語として見えません。だから①「で=by」と直訳して by a pen としたり、②訳す単語が思い当たらず前置詞ごと書き落としたりします。とくに関係代名詞で名詞が前に出た形(the pen he signed the document with)では、日本語の語順に with の置き場所がないため、抜けたことに気づけません。
英語の with は「そばに付き添っている」という1つの絵で動いています。人が隣にいるのも、道具が手元にあるのも、不調や人気という性質がモノに付いているのも、同じ絵の応用です。
図の内容を表にするとこうなります。
| 使いどころ | 形 | 例 |
|---|---|---|
| 人と一緒に・〜の家に滞在 | with + 人 | stay with a host family(ホームステイする) |
| 道具・手段(手に添えて使う) | with + 道具 | sign the document with a pen |
| 性質・状態が付いている | wrong/popular/disappointed など + with | something wrong with this car / popular with tourists |
| 期限・範囲の内側 | within + 期間・範囲 | within a week |
| 〜なしで | without + 名詞 | without toothbrushes |
こう考える——書くときの判断手順
- 「〜で」が手に持って使う道具なら with(sign with a pen)。by は「人間の行為・動作主」用なので、道具に by を使わない(× by which he signed → ○ with which)
- 形容詞のあとに対象を続けるときは前置詞が要るかを確認——wrong with・popular with・disappointed with(at も可)。日本語に音がなくても英語では抜かせません
- 関係代名詞で名詞を前に出したら、元の文に戻して前置詞を数える——He signed the document with the pen. に with があるなら、つないだ後も the pen ... with と文末に残す(with which と前に出してもよい)
- 「〜はどうしたの?」は What did you do with 〜?、ホームステイは stay with a family——「一緒」の絵で覚える決まり文句
この手順は当サービスの採点基準と対応しています。とくに手順3の「文末の with 落ち」は、関係代名詞の問題でこのタグ最多の減点です。
ここまでは同じ、ここからは別
with 以外が正解になる場面・with を付けてはいけない場面があります。
- 「結果にがっかりした」は disappointed with でも at でも正解です(実際に見聞きしたことには at、自分で体験したことには with が多い、という程度の違い)。to は誤りです
- 「〜しながら」の付帯状況は、主語が同じなら with を付けません——studies while listening to music が正しく、studies with listening to music は減点リスクです。with + -ing の形に見えても、ここは while の出番です
- 「頂上が雪で覆われている山」のように名詞に状況を後ろから足すときは That mountain with the top covered with snow と with が必要ですが、関係代名詞で whose top is covered with snow と書いても正解です
まとめ——書いたあとのチェック
- 道具の「で」を by にしていないか(by は行為者、道具は with)
- wrong・popular・disappointed のあとの with を書き落としていないか
- 関係代名詞の文は元の2文に戻して、前置詞が残っているか数えたか
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「これは彼がその書類にサインしたペンです。」を、実際に英語で書いてみてください。文末に with を残せるかが、そのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「これは彼がその書類にサインしたペンです。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「前置詞 with と within と without のイメージ」への照合が 3,539回・0.5%。集計 2026-08-13)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。