解説記事 — フレーズフレーズミー

動詞の形(時制)

現在完了形の使いどころ|「〜しました」を過去形にしない場面

30秒でわかる

現在完了(have+過去分詞)は「過去の出来事を、今につなげて言う」形です。今も持っている・今も続いている・今ちょうど終わった——話の主役が「今」なら現在完了。「この学校では良い思い出がたくさんできました」は、思い出を今も持っているから I have had(過去形の I had だと「もう関係ない昔の話」に聞こえます)。

×I had a lot of good memories at this school.
I have had a lot of good memories at this school.

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: この学校では良い思い出がたくさんできました。

×I had a lot of good memories at this school.197回
I have had a lot of good memories at this school.

卒業のあいさつの場面——学校生活で作った思い出を「今も持っている」話なので現在完了。日本語の「〜しました」につられて過去形にするのが最多パターンです(言い方を変えた同型の誤答が別に684回あります)。

例文: 私は富士山に登ったことがあります。

×I have ever climbed Mt. Fuji.188回
I have climbed Mt. Fuji.

「〜したことがある」は have+過去分詞だけで経験の意味になります。ever は Have you ever …? と質問で「今までに」を強調する飾りで、肯定文には入れません。

例文: まだ決めていません。

×I don't decide yet.159回
I haven't decided yet.

「まだ決めていません」は「決める作業が今もまだ完了していない」話。yet と組むのは現在完了の否定 haven't decided です。don't decide だと「(習慣として)決めない」という別の意味になります。

第14位

「現在完了形」のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第14位。当サービスの人手添削12年分で6,852回指摘されました。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

日本語には現在完了という形がありません。「思い出ができました」「富士山に登っことがある」「まだ決めていません」——「た」「ています」「ていません」が、過去も完了も経験も継続も全部引き受けます。だから形だけ見て「ました=過去形」「ていません=現在の否定」と直訳すると、「今につながっている」という英語側の区別が消えてしまいます。

訳す前に「この文の主役は過去の時点か、それとも今の状態か」を一度問うのが、いちばん効く対策です。

now have had / have climbed / haven't decided yet 過去の出来事が now に届いている=今を説明する形
現在完了は now へ届く矢印。持っている(継続)・したことがある(経験)・まだ終えていない(完了の否定)は、どれも「今」の説明。

こう考える——書くときの判断手順

  1. その文の主役はか?——今も持っている・続いている・ちょうど終えた/まだ終えていない → 現在完了
  2. 過去を指す言葉(in 1945・yesterday・when 〜)があるか?——あるなら過去形(第二次世界大戦は The war ended in 1945.)
  3. 「〜したことがある」に ever を足さない(ever は疑問文用)
  4. 「まだ〜していない」は haven't+過去分詞+yet

ここまでは同じ、ここからは別

現在完了が使えない場面を知っておくと安全です。過去を指す言葉と現在完了は同居できません——「子どもの頃3年間住んでいた」は when I was a child があるので過去形です。この境目は過去形の記事で詳しく扱っています。また「3時間ずっと弾いている」のような動作の継続は、現在完了進行形 has been playing という隣の形になります——こちらは現在完了進行形の記事で扱っています。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「この学校では良い思い出がたくさんできました。」を、実際に英語で書いてみてください。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「この学校では良い思い出がたくさんできました。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「現在完了形 have/has done の意味と用法」への照合が 6,852回・1.0%。集計 2026-08-13)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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