解説記事 — フレーズフレーズミー

冠詞と名詞の形

無冠詞の使いどころ|a・the を付けてはいけない名詞

30秒でわかる

冠詞は「付け忘れ」だけでなく「付けすぎ」でも減点されます。役割・活動として使う名詞はわざと裸にするのが英語の決まりです——graduate from university(教育課程を終える)・have dinner(食事)・play soccer・try bungee jumping(種目・活動)。「名詞には何か付けるはず」という思い込みが出たら、この仲間かどうかを確かめます。

×I'm going to graduate from the university in five days.
I'm going to graduate from university in five days.

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: 5日後に大学を卒業する予定です。

×I am going to graduate from the university in five days.258回
I am going to graduate from university in five days.

「大学を卒業する」は建物の話ではなく、教育課程を終える話。go to school と同じ「役割の無冠詞」の仲間です。the college 型なども合わせると、この1問だけで780回以上添削されています。

例文: 私は先月試しにバンジージャンプ(bungee jumping)をやってみた。

×I tried a bungee jumping last month.231回
I tried bungee jumping last month.

bungee jumping は「〜すること」という活動の名前(動名詞)。play soccer のスポーツ名と同じで、数える対象ではないので a を付けません。

例文: 今夜一緒に夕食を食べましょう。

×Let's have a dinner together tonight.103回
Let's have dinner together tonight.

breakfast・lunch・dinner などの食事は、ふだんの営みとして無冠詞で使います(a dinner と言うと「晩餐会・会食イベント」のような特別な1回に寄ります)。

第20位

「冠詞の付けすぎ」は、よくある誤り全222タイプの中で第20位。当サービスの人手添削12年分で5,330回指摘されました。付け忘れ(64,262回)ほどではありませんが、学習が進んだ人ほど踏みやすい間違いです。

なぜ間違えるか——日本語のクセ、の裏返し

冠詞の付け忘れは「日本語に冠詞がないから」でした。付けすぎはその裏返しです——「英語の名詞には a か the を付けるはず」と学んだ人が、規則をまじめに適用しすぎて、裸が正解の場面にまで付けてしまう。実際、この間違いは初学者よりも規則を覚えた中級者に出ます。

英語の考え方はこうです——モノとして数える話なら目印が要る。役割・活動・営みとして言う話なら裸。university を「建物・組織」として指すなら the university、「大学教育」という課程の意味なら裸。同じ単語でも、話の種類で形が変わります。

裸で使う仲間モノとして言うなら
学校・教育課程go to school / graduate from universitythe school(建物)
食事have dinner / after luncha big dinner(特別な1回)
スポーツ・活動play soccer / try bungee jumpinga soccer ball(道具は数える)
交通・通信の手段by bike / by emailin my car(特定の車)
寝る・帰る先go to bed / go homethe bed(家具)

こう考える——書くときの判断手順

  1. その名詞はモノを数える話か、役割・活動・営みの話か?
  2. 役割・活動なら——教育課程・食事・スポーツ・手段・bed/home
  3. 同じ単語でも建物・道具として指すなら冠詞(the school・a soccer ball・in my car)
  4. 迷ったら「1つ、2つと数えたい場面か?」で判定——数えたくない話に a は付けない

ここまでは同じ、ここからは別

これで冠詞の3部作がそろいました。数えられる名詞を裸にしないa・the・複数形の付け忘れ)、相手も分かるものには the定冠詞 the)、そして本記事の役割・活動はわざと裸。3つは同じ1つの原理——「その名詞を、どういう話として言っているか」——の3つの面です。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「5日後に大学を卒業する予定です。」を、実際に英語で書いてみてください。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「5日後に大学を卒業する予定です。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「無冠詞(冠詞の省略)の使い方」への照合が 5,330回・0.8%。集計 2026-08-13)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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