解説記事 — フレーズフレーズミー
単語の使い分けadvise と advice の違い|動詞と名詞で綴りが変わる語(breathe/breath・cooking など)
30秒でわかる
英語には、動詞と名詞で綴りが一文字だけ違う語のペアがあります。代表が advise(助言する・動詞)と advice(助言・名詞)、breathe(呼吸する・動詞)と breath(呼吸・名詞)。意味はほぼ同じでも、文の中での役割(動詞か名詞か)で綴りを選び分けます。迷ったら「その語は文の中で動作(〜する)か、モノ・コト(〜という名詞)か」を確かめてください。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 高いところに登れば登るほど呼吸が困難になる。
「呼吸する」という動詞は breathe(最後に e)。breath は「呼吸・息」という名詞です。ここは we の後ろで「〜する」を言う場所なので、動詞の breathe を使います。
例文: 私の両親は良い助言をたくさんしてくれる。
「助言する」なら advise(s)、「助言」という名詞なら advice(c)。give me の後ろに置くのはモノ・コト=名詞なので advice です。発音も違い、advise は「アドヴァイズ」、advice は「アドヴァイス」。
例文: 兄の料理は美味しくない。
cook は動詞では「料理する」ですが、名詞では「料理」ではなく「料理人(コック)」。「兄の料理人」では意味が変わってしまいます。「料理(すること・したもの)」は cooking です。
動詞と名詞の綴りの取り違えは、よくある誤り全222タイプの中で第142位。当サービスの人手添削12年分で354回指摘されました。breath/breathe と advise/advice の2ペアに指摘が集中しています。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語では、動詞と名詞の切り替えを「助言する/助言」「呼吸する/呼吸」のように、同じ漢語に「する」を付け外しするだけで済ませます。語そのものの形は変わりません。ところが英語は、動詞と名詞が別の単語として(それも一文字違いで)用意されていることがあり、辞書で片方だけ覚えた綴りをもう片方の場所にも流用してしまう——これがこのミスの正体です。
しかも advise/advice のペアは発音の違い(ズ/ス)が日本語のカタカナ「アドバイス」では区別されないため、音からも見分けられません。「日本語では同じ形・カタカナでも同じ音」という二重のクセが、綴りの選び間違いを起こします。
まとめて覚えるべき対応表はこれだけです。
| 動詞(〜する) | 名詞(モノ・コト) | 覚え方 |
|---|---|---|
| advise(助言する)〔発音: ズ〕 | advice(助言)〔発音: ス〕 | s=動詞・c=名詞。音も z/s で変わる |
| devise(考案する)〔発音: ズ〕 | device(装置)〔発音: ス〕 | advise/advice と同じ s/c の型 |
| breathe(呼吸する)〔発音: ブリーズ〕 | breath(呼吸・息)〔発音: ブレス〕 | 動詞は最後に e が付き、母音も伸びる |
| succeed(成功する) | success(成功) | -ceed が動詞・-cess が名詞(proceed/process も同型) |
| cook(料理する) | cooking(料理)※cook は「料理人」 | 行為の名詞は -ing。人と行為を混同しない |
| pass(過ぎる)→ 過去分詞 passed | past(過去・過去の) | Ten years have passed. の場所は動詞 |
このうち advice は数えられない名詞でもあります。many advices のように複数形にはできず、「たくさんの助言」は a lot of advice(数えたいときは pieces of advice)。名詞の形を正しく選べても、複数の s を付けると別の減点になるので注意してください。
こう考える——書くときの判断手順
- その語が入る場所は動詞の位置か、名詞の位置かを見る——主語の直後や to の後ろで「〜する」を言うなら動詞。give me 〜 の「〜」や、a・his などの後ろならモノ・コト=名詞
- 対応表のペアなら、動詞側・名詞側の正しい綴りを選ぶ(advise↔advice、breathe↔breath、succeed↔success、passed↔past)
- 名詞側を選んだら、数えられるかをもう一段確認する——advice は不可算(複数形なし)、cooking も不可算。device は数えられる普通の名詞
ここまでは同じ、ここからは別
「兄の料理は美味しくない」は、cooking を使わずに My brother's dish is not tasty. や The food that my brother cooks is not tasty. のように「兄が作る料理・食べ物」と言い換えても正解です(当サービスの採点でも別解として認めています)。直すべきなのは「名詞の位置に動詞の綴り(または cook=料理人)を置くこと」であって、cooking という一語に言い換えを限定するわけではありません。また succeed/success のような -ceed/-cess 型は、be succeeded のように受動態にしても誤りです。succeed は「成功する」という自動詞なので、そのまま will succeed と使います。
まとめ——書いたあとのチェック
- advise/breath など一文字違いのペアを書いたら、その場所が動詞か名詞かを見直したか
- advice に複数の s を付けていないか(a lot of advice)
- 「〜年が過ぎた」の動詞は passed(past ではない)か
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「私の両親は良い助言をたくさんしてくれる。」を、実際に英語で書いてみてください。advise と advice の選び分けがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「私の両親は良い助言をたくさんしてくれる」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「動詞と名詞で形が微妙に異なる言葉」への照合が 354回・0.1%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。