解説記事 — フレーズフレーズミー

単語の使い分け

although・though・but の違い|「〜だけれども」の英語と、いっしょに使えない理由

30秒でわかる

「〜だけれども」は、although / though(従属接続詞=おまけの節の頭に付く)but(等位接続詞=2つの文の真ん中に置く)で表します。働きが違うだけで意味はほぼ同じなので、1つの文にどちらか1つだけ。Although 〜, but ... と両方入れるのは誤りです。Although の節を先に置いたら、節の終わりにカンマを忘れずに。

×Although he was the strictest teacherhe was liked by everyone.
Although he was the strictest teacher, he was liked by everyone.

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: 彼は学校で一番厳しい先生だったが、みんなに好かれていた。

×Although he was the strictest teacher in his school he was liked by everyone.89回
Although he was the strictest teacher in his school, he was liked by everyone.

Although の節(従属節)を文の前半に置いたときは、節の終わりにカンマが必要です。カンマがないと「どこまでが Although のかたまりか」の切れ目が読み手に伝わりません。

例文: 自分よりずっと年下だけれども、私は彼女のことを尊敬している。

×I respect her but she is much younger than me.4回
I respect her though she is much younger than me.

but は前から順に「(尊敬している)が、(年下だ)」と流れます。日本語は「年下だけれども、尊敬している」——「けれども」が付くのは「年下」の側です。「〜だけれども」の節に印を付けられるのは though / although だけです。

例文: 自分よりずっと年下だけれども、私は彼女のことを尊敬している。

×She is younger than me though, I respect her.2回
Though she is younger than me, I respect her.

「〜だけれども」の意味で節を作るときは、though をその節の頭に置きます。文末の though は話し言葉で「〜なんだけどね」と補足する別の使い方(She is much younger than me, though.)で、節と節をつなぐ位置には置けません。

第75位

although / though / but の使い方のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第75位。当サービスの人手添削12年分で1,059回指摘されました。誤答の大半は「Although 節の後のカンマ落とし」に集中しています。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

日本語の「けれども」「が」は、前の節のおしりに付く接続助詞です。「年下だけれども、尊敬している」——どの節に付いているかが助詞の位置で見えるので、切れ目を記号で示す必要がありません。

英語では同じ逆接を2種類の道具で分業しています。although / though は日本語の「けれども」に近く、「おまけ(従属節)」の頭に付く道具。but は2つの対等な文を真ん中でつなぐ道具で、「(前半)。しかし(後半)」の「しかし」に近い働きです。日本語の感覚では「けれども=but」と1対1で覚えてしまいがちですが、but は節の頭に付けられないので、「年下だけれども」の側に印を付けたいときは though / although に持ち替える必要があります。また日本語にはカンマの義務がないため、Although 節を前に置いたときの「切れ目のカンマ」が抜けやすい——これがこのタグで最多の減点です。

although / though 型(おまけの節+主役の文) Although 〜(おまけ) , 主役の文 ↑ おまけが先のとき、切れ目にカンマ必須 but 型(対等な文2つを真ん中でつなぐ) 文1 , but 文2 逆接の印は1文に1つ。Although 〜, but ... と 両方入れるのは二重の印になり誤り。
although は「おまけの節」の頭、but は対等な文の真ん中。同じ逆接なので1文に1つだけ。

図の内容を表にするとこうなります。

置く場所注意
although / though「〜だけれども」の節の頭Although 〜, 主節. / 主節 though 〜.節が先のときはカンマ必須
even though同上(強調)Even though 〜, 主節.「〜にもかかわらず」。事実に使う
but2つの文の真ん中文1, but 文2.前から「〜だが、…」の流れ。although と併用しない
文末の though文のおしり主張. 〜, though.話し言葉の補足「〜なんだけどね」

カンマの打ち方全般はカンマの記事で、文をピリオドで切るか接続詞でつなぐかの判断はピリオドの記事で詳しく扱っています。

こう考える——書くときの判断手順

  1. 日本語の「けれども」がどちらの節に付いているかを見る——「年下だけれども、尊敬している」なら「年下」の節がおまけ。その節の頭に though / although を置く。前から「〜だが、…」と流したいなら but で真ん中をつなぐ
  2. 逆接の印は1文に1つだけ——Although で始めたら、後半に but を足さない(× Although 〜, but ...)。逆に but でつないだ文の前半に although を付けない
  3. Although / Though の節を先に置いたら、節の終わりにカンマを打つ(Although 〜 school, he was ...)。主節が先なら不要(He was liked by everyone though 〜.)
  4. 逆接以外に化けていないか確認する——「〜しなければ」の unless(条件)や、「たとえ〜でも」の even if(未確定の仮定)は別物。実際に起きていることへの「〜にもかかわらず」は even though / although を使う

ここまでは同じ、ここからは別

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「彼は学校で一番厳しい先生だったが、みんなに好かれていた。」を、実際に英語で書いてみてください。but 型・Though 型どちらでも書ける問題で、Although 節のカンマがそのまま試されます。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「彼は学校で一番厳しい先生だったが…」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「although, though, but の違い(~だけれども、しかし)」への照合が 1,059回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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