解説記事 — フレーズフレーズミー

単語の使い分け

almost と most の違い|「ほとんどの人」は almost people ではない

30秒でわかる

「ほとんどの人」は most peoplealmost all the people。almost は「ほとんど・もう少しで」という副詞なので、people のような名詞に直接つけることができません。almost がつけられるのは all・every・no などの語です。迷ったら「almost の直後に all(または every)があるか?」と自問してください。なければ most に差し替えます。

×Almost people were impressed.
Almost all the people were impressed.

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: ほとんどの人が感動した。

×Almost people were impressed.172回
Almost all the people were impressed.

almost は副詞なので、名詞 people を直接修飾できません。all the people(すべての人)にして、その all に almost をかけると「ほとんどすべての人」になります。

例文: ほとんどの人が感動した。

×Most of people were impressed.160回
Most people were impressed.

「(一般に)ほとんどの人」なら of を入れず most people。most of と言えるのは後ろが the people・them のように「その」で特定された集団のときだけです(Most of the people in Japan=日本のほとんどの人)。

例文: 電車に傘を忘れるところだった。

×I barely left my umbrella in the train.56回
I almost left my umbrella in the train.

「もう少しで〜するところだった」は almost(または nearly)+過去形。barely は「かろうじて・ほとんど〜しない」で、意味が逆向きになります。

第63位

almost と most の混同は、よくある誤り全222タイプの中で第63位。当サービスの人手添削12年分で1,231回指摘されました。誤りの大半が「Almost people」という同じ一つの形に集中する、対策の効きやすいミスです。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

原因は、日本語の「ほとんど」が一語で二つの品詞を兼ねていることです。「ほとんどの人」と言えば名詞にかかる形容詞のはたらき、「ほとんど忘れるところだった」と言えば動詞にかかる副詞のはたらき——日本語では同じ「ほとんど」で済みます。英語はここを分業していて、名詞にかけるなら most(形容詞のはたらき)、動詞や all にかけるなら almost(副詞)と、単語ごと替わります。「ほとんど=almost」と一対一で暗記していると、名詞の前にもそのまま almost を置いてしまう——これが Almost people の正体です。

Most of people という誤りも根は同じで、「ほとんど人」の「の」を of に訳したくなる日本語のクセです。of を使うなら後ろは the people のように特定された集団でなければなりません。

× almost が名詞に直接かかる almost people 副詞は名詞を修飾できない ○ almost は all にかかる almost all the people 「すべて(all)」に「ほとんど」をかけて 「ほとんどすべての人」=ほとんどの人
almost の係り先は all。名詞 people には届かない。

図の内容を表で整理します。

言いたいこと正しい形ポイント
ほとんどの人(一般に)most peopleof は入れない
その中のほとんどの人most of the peopleof の後ろは the つき
ほとんどすべての人almost all the peoplealmost は all にかける
もう少しで〜するところだったalmost + 動詞の過去形barely は逆の意味
大部分は・主にmostly文全体・動詞にかかる副詞

mostly は「主に・大部分は」という副詞で、The audience was mostly young.(観客は大部分が若者だった)のように使います。「ほとんどの人が〜した」という主語の位置には使えません。

こう考える——書くときの判断手順

  1. 「ほとんど」の直後が名詞かを見る——名詞なら most(Most people ...)。almost は置けない
  2. almost を使いたいなら、直後に all か every があるか確認する——almost all the people ならOK。almost 単独で名詞に触れていたら誤り
  3. of を入れるかは後ろの形で決める——the・them など「特定された集団」なら most of the people。無印の people なら of なしで most people。almost all of the people も可ですが、of は省く形(almost all the people)のほうが一般的です
  4. 「もう少しで〜するところだった」なら almost+過去形——barely・be about to は意味がずれます(barely の仲間はseldom・rarely・hardly の記事で扱っています)

ここまでは同じ、ここからは別

「ほとんどの人が感動した」は、most people / most of the people / almost all the people のどれでも正解です(当サービスの採点でも複数の模範解答として認めています)。most people は「世間一般のほとんどの人」、most of the people は「(その場にいた)人たちのほとんど」と焦点が少し違いますが、この文ではどちらも成立します。また almost all of the people と of を入れる形も正しい英語です。一方、most all the people という形は口語・方言的な言い方なので、試験の答案では almost all が安全です。なお people の前の the の要否そのものは冠詞の記事を参照してください。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「ほとんどの人が感動した。」を、実際に英語で書いてみてください。almost people と書かずに most people / almost all the people が出せるかがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「ほとんどの人が感動した。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「almost, mostly, most の違い」への照合が 1,231回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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