解説記事 — フレーズフレーズミー
単語の使い分けalmost と most の違い|「ほとんどの人」は almost people ではない
30秒でわかる
「ほとんどの人」は most people か almost all the people。almost は「ほとんど・もう少しで」という副詞なので、people のような名詞に直接つけることができません。almost がつけられるのは all・every・no などの語です。迷ったら「almost の直後に all(または every)があるか?」と自問してください。なければ most に差し替えます。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: ほとんどの人が感動した。
almost は副詞なので、名詞 people を直接修飾できません。all the people(すべての人)にして、その all に almost をかけると「ほとんどすべての人」になります。
例文: ほとんどの人が感動した。
「(一般に)ほとんどの人」なら of を入れず most people。most of と言えるのは後ろが the people・them のように「その」で特定された集団のときだけです(Most of the people in Japan=日本のほとんどの人)。
例文: 電車に傘を忘れるところだった。
「もう少しで〜するところだった」は almost(または nearly)+過去形。barely は「かろうじて・ほとんど〜しない」で、意味が逆向きになります。
almost と most の混同は、よくある誤り全222タイプの中で第63位。当サービスの人手添削12年分で1,231回指摘されました。誤りの大半が「Almost people」という同じ一つの形に集中する、対策の効きやすいミスです。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
原因は、日本語の「ほとんど」が一語で二つの品詞を兼ねていることです。「ほとんどの人」と言えば名詞にかかる形容詞のはたらき、「ほとんど忘れるところだった」と言えば動詞にかかる副詞のはたらき——日本語では同じ「ほとんど」で済みます。英語はここを分業していて、名詞にかけるなら most(形容詞のはたらき)、動詞や all にかけるなら almost(副詞)と、単語ごと替わります。「ほとんど=almost」と一対一で暗記していると、名詞の前にもそのまま almost を置いてしまう——これが Almost people の正体です。
Most of people という誤りも根は同じで、「ほとんどの人」の「の」を of に訳したくなる日本語のクセです。of を使うなら後ろは the people のように特定された集団でなければなりません。
図の内容を表で整理します。
| 言いたいこと | 正しい形 | ポイント |
|---|---|---|
| ほとんどの人(一般に) | most people | of は入れない |
| その中のほとんどの人 | most of the people | of の後ろは the つき |
| ほとんどすべての人 | almost all the people | almost は all にかける |
| もう少しで〜するところだった | almost + 動詞の過去形 | barely は逆の意味 |
| 大部分は・主に | mostly | 文全体・動詞にかかる副詞 |
mostly は「主に・大部分は」という副詞で、The audience was mostly young.(観客は大部分が若者だった)のように使います。「ほとんどの人が〜した」という主語の位置には使えません。
こう考える——書くときの判断手順
- 「ほとんど」の直後が名詞かを見る——名詞なら most(Most people ...)。almost は置けない
- almost を使いたいなら、直後に all か every があるか確認する——almost all the people ならOK。almost 単独で名詞に触れていたら誤り
- of を入れるかは後ろの形で決める——the・them など「特定された集団」なら most of the people。無印の people なら of なしで most people。almost all of the people も可ですが、of は省く形(almost all the people)のほうが一般的です
- 「もう少しで〜するところだった」なら almost+過去形——barely・be about to は意味がずれます(barely の仲間はseldom・rarely・hardly の記事で扱っています)
ここまでは同じ、ここからは別
「ほとんどの人が感動した」は、most people / most of the people / almost all the people のどれでも正解です(当サービスの採点でも複数の模範解答として認めています)。most people は「世間一般のほとんどの人」、most of the people は「(その場にいた)人たちのほとんど」と焦点が少し違いますが、この文ではどちらも成立します。また almost all of the people と of を入れる形も正しい英語です。一方、most all the people という形は口語・方言的な言い方なので、試験の答案では almost all が安全です。なお people の前の the の要否そのものは冠詞の記事を参照してください。
まとめ——書いたあとのチェック
- almost の直後に名詞が来ていないか(来ていたら most に替えるか all を入れる)
- most of の後ろは the つきの特定された集団か(無印なら of を削る)
- 「〜するところだった」を barely で書いていないか(almost+過去形に)
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「ほとんどの人が感動した。」を、実際に英語で書いてみてください。almost people と書かずに most people / almost all the people が出せるかがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「ほとんどの人が感動した。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「almost, mostly, most の違い」への照合が 1,231回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。