解説記事 — フレーズフレーズミー
単語の使い分けborrow と lend の違い|「借りる」「貸す」を英語で間違えないコツ
30秒でわかる
「借りる・貸す」の英語は、borrow =(無料で)借りる・lend = 貸す・rent = お金を払って借りるの3つで整理できます。日本語の「貸して」は英語では2通りに訳せます——自分を主語にするなら borrow(Can I borrow ...?)、相手を主語にするなら lend(Could you lend me ...?)。動詞と主語の組み合わせを取り違えるのが一番多い減点です。迷ったら「モノを受け取るのは誰か?」と自問してください。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: あなたの消しゴムを借りてもいいですか。
borrow は「借りる」なので、主語は借りる側の I です。Could you borrow ...? と言うと「あなたが(どこかから)借りてくれますか?」という意味になってしまいます。相手を主語にしたいなら Could you lend me your eraser? と lend(貸す)に切り替えます。
例文: あなたの消しゴムを借りてもいいですか。
lend は「貸す」なので、Can I lend ...? だと「あなたの消しゴムを(誰かに)貸してもいいですか?」になってしまいます。自分が主語なら borrow か use。なお borrow にはある程度の期間借りるニュアンスがあるので、その場でちょっと使うだけなら use が自然です。
例文: あなたの消しゴムを借りてもいいですか。
rent は「お金を払って借りる」——レンタカー(rent a car)の rent です。消しゴムを借りるのにお金は払わないので、borrow か use を使います。
borrow・lend・rent の取り違えは、よくある誤り全222タイプの中で第128位。当サービスの人手添削12年分で481回指摘されました。「borrow を貸すの意味で使う」「lend を借りるの意味で使う」という方向の取り違えに集中しています。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語の「貸して」は不思議な言葉で、実際の場面では借りたい人が言うセリフです。「消しゴム貸して」と言うとき、動くのは相手(貸す)なのに、望んでいるのは自分(借りる)——日本語ではこの2つを「貸して」の一語がまとめて引き受けます。英語には両方をまとめる動詞がなく、主語を自分にするか相手にするかを先に決めて、それに合う動詞を選ぶ必要があります。ここで日本語の「貸して」に引きずられると、Could you(相手が主語)+ borrow(借りる)のような、主語と動詞がかみ合わない文が生まれるのです。
もうひとつのクセが「レンタル」です。日本語では rent がカタカナ語として先に耳に入っているため、「借りる=rent」と覚えてしまいがちですが、rent はお金を払う契約の貸し借り(車・部屋・DVD)専用。友だちからの borrow とは住み分けています。
図の内容を表にするとこうなります。
| 動詞 | 意味 | 主語になる人 | 典型の形 |
|---|---|---|---|
| borrow | (無料で)借りる | 受け取る側(自分) | Can I borrow your eraser? |
| lend | 貸す | 渡す側(相手) | Could you lend me your eraser? |
| rent | お金を払って借りる | 受け取る側 | We will rent a car. |
| use | 使う | 使う側(自分) | Can I use your eraser? |
hire も rent と同じ「お金を払って借りる」で、車のレンタルはアメリカ英語で rent、イギリス英語では hire が一般的です。また lend の過去形は lent——つづりが rent と一字違いなので、「レンタルした」つもりで lent と書く減点も実際に起きています。
こう考える——書くときの判断手順
- お金を払う貸し借りか?——払う(車・部屋・レンタル◯◯)なら rent(英では hire)。払わないなら次へ
- 主語はどちらにするか?——自分(受け取る側)を主語にするなら borrow、相手(渡す側)を主語にするなら lend。lend は lend me 〜 と「誰に」を添える
- その場でちょっと使うだけか?——ペンや消しゴムを一瞬使うだけなら use が一番自然(Can I use your eraser?)。borrow は借りて手元に置いておくニュアンス
ここまでは同じ、ここからは別
「あなたの消しゴムを借りてもいいですか」には正解の形が複数あります。Can I use / Can I borrow / May I borrow のほか、相手を主語にした Could you lend me your eraser? も正解です(当サービスの採点でも、use・borrow・lend を文脈に合う主語で使っていればいずれも正答扱い)。誤りになるのは動詞そのものではなく、主語と動詞の組み合わせ(Can I lend / Could you borrow me)と、無料の貸し借りへの rent です。なお Can I と Could I の丁寧さの使い分けはcan・could・be able to の記事で扱っています。
まとめ——書いたあとのチェック
- 主語と動詞は合っているか(I なら borrow / use、you なら lend me)
- お金を払わない貸し借りに rent を使っていないか
- lend の過去形 lent を「レンタルした」の意味で書いていないか
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「車をレンタルするから、バイクで来る必要はなかったのに。」を、実際に英語で書いてみてください。rent と lend/lent の使い分けがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「車をレンタルするから…」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「borrow, lend, rent, hireの違い(借りる、貸す)」への照合が 481回・0.1%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。