解説記事 — フレーズフレーズミー
単語の使い分けgo home・come home・get home の違い|「家に帰る」に to はいらない
30秒でわかる
「家に帰る」は go home——home は「家へ」という意味の副詞なので、to は付けません(go to home は誤り)。使い分けは自分の立ち位置で決まります。外から家へ帰るなら go home、家にいる人の側から「帰っておいで・帰ってくる」なら come home、「家に着く」という到着の瞬間なら get home。迷ったら「自分(話の中心)はいまどこにいるか」を考えてください。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 私は9時までに家に帰らなくてはいけません。
この単元で最多の誤りです。日本語の「帰る」を back 一語で表そうとするパターン。動詞の back は「〜を後退させる」「〜を支持する」という別の意味で、「帰る」には使えません。動詞 go を補って go back home とします。
例文: 私は9時までに家に帰らなくてはいけません。
come home は話し手が家にいる側のときの言い方で、「(家に)帰ってこなければならない」という響きになります。外にいる自分がこれから帰るなら go home。「門限は9時」の文はこちらです。
例文: 私は9時までに家に帰らなくてはいけません。
home は「家へ」という意味をすでに含んだ副詞なので、前置詞 to は不要です。go home・go back home・get home、どの組み合わせでも to は入りません。
go home・come home・get home のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第52位。当サービスの人手添削12年分で1,592回指摘されました。back を動詞と勘違いする誤り・go と come の視点の取り違え・to の混入の3パターンに集中しています。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
つまずきの根は2つあります。
1つめは、日本語の「帰る」が視点を区別しないこと。外出先から言う「9時までに帰らなきゃ」も、家で待つ親が言う「9時までに帰ってきなさい」も、同じ「帰る」です。英語はここを分業していて、話の中心(自分や聞き手のいる場所)へ向かう移動は come、そこから離れて別の場所へ向かう移動は go と動詞そのものが変わります。日本語にこの切り替えがないため、「帰ってくる」の「くる」だけを頼りに come を選んでしまい、外にいる自分の帰宅にまで come home を使ってしまうのです。
2つめは、日本語の「家に」という助詞。「学校に行く」go to school の型が身についているほど、「家に」にも to を付けたくなります。ところが home は名詞のほかに「家へ」という意味の副詞の顔を持っていて、動詞の後ろではふつう副詞として働きます。「〜へ」の意味は home 自身が背負っているので、to を重ねると意味が二重になり減点です。同じ理屈で there(そこへ)・abroad(海外へ)にも to は付きません——この「前置詞なしで使える語」の仲間は名詞の副詞的用法の記事でまとめて扱っています。
図の内容を表にするとこうなります。
| 表現 | 視点・意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| go home | 外にいる人が家へ向かう | 「もう帰らなきゃ」「9時までに帰る」 |
| come home | 家にいる人から見た「帰ってくる」 | 親が子に「早く帰ってきなさい」 |
| get home | 家に着く(到着の瞬間) | 「家に着いたら連絡して」 |
こう考える——書くときの判断手順
- 「帰る」の動詞を選ぶ——back 一語は動詞にならない。まず go/come/get のどれかを立てる(「戻る」を強調したければ go back home のように back は後ろに添える)
- 話の中心はどこにいるか——外にいる人が家へ向かうなら go home。家にいる人(待つ側)から見た「帰ってくる」なら come home
- 言いたいのは移動か到着か——「帰る(家へ向かう)」なら go home、「家に着く」という瞬間なら get home。「着いたら〜して」のような文は get home の合図
- 最後に home の前の to を消す——go home・come home・get home、どれも前置詞なし
この手順は当サービスの採点基準と同じ判定です。たとえば「9時までに家に帰らなくてはいけません」で back home(go の欠落)は手順1、come home は手順2で減点。「家についたら私にメールしてください」で go home と書くと手順3(向かう時点の意味になり「着いたら」とずれる)で減点になります。
ここまでは同じ、ここからは別
「9時までに家に帰らなくてはいけません」は、I must go home by nine. も I have to go back home by nine. も両方正解です(当サービスの採点でも両方可。back はあってもなくてもよい)。一方「家に着いたら」の文では get home のほか arrive home も正解——ただし arrive は到着専用なので、「帰る」の文に arrive home を使うと逆に減点です。また get home を「帰らせる」の意味に流用するのも不可(let her get home は「家に着かせる」となり不自然。帰らせるなら let her go home)。なお home を名詞として使う場面もありますが(There's no place like home.)、動詞の直後の「家へ・家に」は副詞と覚えておけば英作文では困りません。帰る先が家以外(国・ふるさとなど)のときの go back・come back・get back の使い分けは、同じ「go=離れる・come=近づく・get=到着」の視点で決まります——go back・come back・get back の記事で扱っています。
まとめ——書いたあとのチェック
- go/come/get のどれかを動詞にしているか(back 一語で「帰る」にしていないか)
- 視点は合っているか(外から帰るのに come home にしていないか。「着く」なら get home か)
- home の前に to を書いていないか
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「私は9時までに家に帰らなくてはいけません。」を、実際に英語で書いてみてください。go と come の選択と、home に to を付けない感覚がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「私は9時までに家に帰らなくては…」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「go home, come home, get homeの違い(帰宅する)」への照合が 1,592回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。