解説記事 — フレーズフレーズミー
単語の使い分け「プリント」は英語で handout|print は和製英語——授業の配布物の言い方
30秒でわかる
授業や会議で配られる「プリント」は、英語では handout です(hand out「手渡しで配る」から来た語)。print は「印刷・印刷物」の意味で、日本語の「プリント」の意味では通じません——カタカナのまま英語にできない和製英語の典型です。記入欄のある練習問題なら worksheet も使えます。全員に配るので、ふつう handouts と複数形で書きます。
まず、実際の間違いを見てください
次の2つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 先生が英語の宿題としてプリントを配った。
papers は「論文・書類・新聞」を指す語で、授業の配布物にはなりません。教室や会議で配られる資料は handout といいます。
例文: 先生が英語の宿題としてプリントを配った。
print は「印刷(物)・版画・写真のプリント」の意味で、日本語でいう授業の「プリント」は表せません。配布資料は handout です。
「プリント」の英訳ミスは、よくある誤り全222タイプの中で第155位。当サービスの人手添削12年分で209回指摘されました。print のほかにも paper・sheet など、「紙」系の語への言い換えで踏み外すパターンが並びます。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
原因ははっきりしていて、「プリント」がカタカナ語=英語由来に見えるからです。日本語の「プリント」は print(印刷する)から作られた和製の用法で、「印刷して配られた紙」まで意味が広がりました。しかし英語の print にその意味はなく、名詞の print は「印刷・活字・版画・写真のプリント」を指します。カタカナ語をそのままローマ字に戻すと通じない——サラリーマン・コンセントと同じ型のワナです。
もうひとつのクセは、「プリント」を避けようとして「紙」に逃げること。「配られた紙だから paper だろう」と考えると papers(論文・書類)になってしまいます。英語は「何の紙か」で語を分けます——配るための資料なら handout、書き込む練習用紙なら worksheet です。
| 語 | 意味 | 授業の「プリント」に使えるか |
|---|---|---|
| handout | 授業・会議で配られる資料 | ○ いちばん広く使える |
| worksheet | 記入欄のある練習問題・作業用紙 | ○ 問題プリントなら |
| 印刷・版画・写真のプリント | × 配布物の意味はない | |
| paper | 論文・書類・新聞(紙自体は数えられない) | × 意味がずれる |
こう考える——書くときの判断手順
- カタカナの「プリント」が出てきたら、print と書く手を止める——和製英語のサイン
- それは配られる資料か——そうなら handout。書き込む練習問題だと分かっているなら worksheet でもよい
- 複数形にする——先生は全員分を配っているので handouts/worksheets が自然です。1枚だけ手渡された場面なら a handout。無冠詞複数形の感覚は冠詞と名詞の形の記事で扱っています
ここまでは同じ、ここからは別
「先生が英語の宿題としてプリントを配った。」では、handouts でも worksheets でも正解です(当サービスの模範解答にも両方あります)。「配る」も hand out・distribute・give のどれでも組み立てられます。減点になるのは「プリント」を print・paper と訳した一点だけ——語彙の選択の問題で、文の組み立ては自由度が高い問題です。なお print が名詞で正しく使える場面もあります(a print of the photo=写真のプリント1枚、out of print=絶版)。「print という単語が間違い」なのではなく、授業の配布物の意味では使えない、が正確な線引きです。
まとめ——書いたあとのチェック
- 「プリント」を print と書いていないか——配布資料は handout
- paper(論文・書類)に逃げていないか
- 全員に配る場面なら複数形(handouts)になっているか
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「先生が英語の宿題としてプリントを配った。」を、実際に英語で書いてみてください。「プリント」に何の語を選ぶかがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「先生が英語の宿題としてプリントを配った」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「handout と print の違い(プリント)」への照合が 209回・0.03%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。