解説記事 — フレーズフレーズミー
単語の使い分けused to と be used to の違い|「昔は〜した」と「〜に慣れている」を取り違えない
30秒でわかる
同じ used to でも、used to +動詞の原形は「昔は〜したものだ(今は違う)」、be used to +〜ingは「〜に慣れている」で、まったく別の表現です。さらに「慣れる」という変化を言うときは be でなく get(become)used to +〜ing。迷ったら「used to の直後が原形なら昔の話、〜ing なら慣れの話」と後ろの形で見分けてください。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: ケン(Ken)はすぐにアメリカの食べ物に慣れた。
be used to は「慣れている」という状態。この文は「慣れた」という変化(慣れていない→慣れている)を言っているので、get/become used to を使います。
例文: ケン(Ken)はすぐにアメリカの食べ物に慣れた。
be動詞を落とすと used to =「昔は〜したものだ」の形になってしまい、「慣れる」の意味が消えます。「〜に慣れる」は get/become used to 〜 です。
例文: 日本人は箸を使って食事をすることに慣れている。
be used to の to は不定詞の to ではなく前置詞。だから後ろは動詞の原形でなく動名詞(〜ing)です。be used to eating と覚えます。
used to と be used to の取り違えは、よくある誤り全222タイプの中で第60位。当サービスの人手添削12年分で1,269回指摘されました。見た目がそっくりな2表現だけに、be動詞ひとつ・〜ing ひとつの差で意味が別物になる、機械的に狙われやすい型です。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
原因は、日本語では「慣れている」「慣れた」「昔は〜した」が別々の言葉に見えるのに、英語では同じ used to が3つの表現に顔を出すことにあります。日本語の感覚で「used to=慣れ」とひとかたまりで暗記すると、区別しているのが used to 本体ではなくその前後の部品(be があるか・後ろが原形か 〜ing か)だという事実を見落とします。
もうひとつのクセは、日本語が「慣れている(状態)」と「慣れた(変化)」の違いに鈍感なことです。「すぐに慣れた」を過去の状態と捉えて was used to と書いてしまう——しかし英語では、状態は be、状態への変化は get/become と動詞を替えて言い分けます(married と get married の関係と同じです。詳しくはmarry の記事)。
図の内容を表にするとこうなります。
| 表現 | 後ろに入る形 | 意味 |
|---|---|---|
| used to 〜 | 動詞の原形 | 昔は〜したものだ・昔は〜だった(今は違う) |
| be used to 〜 | 〜ing・名詞 | 〜に慣れている(状態) |
| get/become used to 〜 | 〜ing・名詞 | 〜に慣れる(変化) |
こう考える——書くときの判断手順
- 言いたいのは昔の習慣か、慣れか——「昔は〜したものだ・昔は〜があった」なら used to +原形。There used to be a police station.(to を落とした There used be は減点です)
- 慣れなら、状態か変化か——「慣れている」は be used to、「慣れる・慣れた」は get/become used to。「すぐに」「ようやく」がつく文はたいてい変化です
- be/get used to の後ろは〜ing か名詞——to の後ろだからと原形にしない。get used to living alone
- 最後に be動詞の有無を確認——be を落とすと「昔は〜したものだ」に化けて、意味が変わってしまいます
ここまでは同じ、ここからは別
「ケンはすぐにアメリカの食べ物に慣れた」は、got used to でも became used to でも正解です(当サービスの採点はどちらも認めます。soon の代わりに quickly・at once も可)。また be used to の後ろは動名詞だけでなく名詞そのものでもよく、be used to American food は正しい形です——減点されたのは be と get の取り違えであって、名詞を続けたことではありません。似た形の be used to do(〜するために使われる)という受動態+不定詞もあり、This knife is used to cut bread. は別の文型として正しい英語です。文の主語が道具なら受動態、人なら慣れ、と主語で見分けてください。なお「昔はよく〜した」の used to に often や before を重ねると今度は意味の重複で減点されます。そちらは重複表現の記事で、would often との使い分けも含めて扱っています。
まとめ——書いたあとのチェック
- used to の直後が原形なら「昔の話」になっている——慣れの話なら be/get を足したか
- 「慣れている(状態)」は be、「慣れる・慣れた(変化)」は get/become になっているか
- be/get used to の後ろを動詞の原形にしていないか(〜ing か名詞)
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「日本人は箸を使って食事をすることに慣れている。」を、実際に英語で書いてみてください。be used to の後ろに置く形がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「日本人は箸を使って食事をすることに慣れている。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「used to不定詞 と be used to 動名詞 の違い」への照合が 1,269回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。