解説記事 — フレーズフレーズミー
文型・語順be worth doing の使い方|worth to do は誤り——「〜する価値がある」の英語
30秒でわかる
「〜する価値がある」は be worth + doing(動名詞)で表します。worth は形容詞なので be 動詞と組み、後ろに入れられるのは動名詞(-ing)だけ——to 不定詞(worth to discuss)も、of(worth of discussing)も入りません。迷ったら「is worth のすぐあとが -ing になっているか?」だけ確認してください。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: この問題は議論する価値がある。
worth の後ろに to 不定詞は入れられません。「〜する価値がある」は be worth doing と動名詞で表す決まりです。この型のミスがこのタグでは最多でした。
例文: この問題は議論する価値がある。
「価値がある」につられて have を使うミスです。この worth は「価値」という名詞ではなく形容詞なので、be 動詞と組みます。be 動詞ごと be worth doing で覚えるのが確実です。
例文: この問題は議論する価値がある。
worth と動名詞の間に of は入れません。似た形容詞 worthy(worthy of discussion)と混ざりやすいところですが、worth なら直後に -ing を直結します。
be worth doing のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第98位。当サービスの人手添削12年分で777回指摘されました。誤りの大半が worth to do 型——「価値がある+する」を to でつなぎたくなる、型どおりのつまずきです。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語の「議論する価値がある」を一語ずつ英語に割り当てると、「ある」に have を、「〜する」に to 不定詞を置きたくなります。has worth to discuss という誤答は、まさにこの直訳の産物です。
ところが英語の worth は、見た目に反して形容詞です。「価値がある」という日本語一文ぶんを worth 一語が背負っているので、主語+be動詞+worth で「〜は価値がある」まで言えてしまいます。そして worth が後ろに従えられる形は動名詞(または名詞)だけ——want to do のように to 不定詞を取る語もあれば、enjoy doing のように動名詞しか取らない語もある、という「動詞・形容詞ごとの空き枠の違い」の一例です(この空き枠の考え方はto do か doing かの記事で扱っています)。worth はどの参考書でも動名詞側の代表選手なので、枠ごと覚えてしまうのが早道です。
図の内容を表にするとこうなります。
| 形 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| is worth discussing | ○ | be worth + 動名詞の決まった型 |
| is worth to discuss | × | worth は to 不定詞を取れない |
| has worth discussing | × | worth は形容詞。be 動詞と組む |
| is worth of discussing | × | of は不要(worthy of との混同) |
| is worth to be discussed | × | 受動態にもしない。worth discussing だけで受け身の意味まで含む |
最後の行は補足しておきます。「この問題が議論される」と考えて受動態にしたくなりますが、be worth doing の動名詞は能動の形のまま「〜される価値」を表します。The book is worth reading.(その本は読む価値がある)、This music is worth listening to.(この音楽は聞く価値がある)——いずれも -ing は能動形です。
こう考える——書くときの判断手順
- 「〜する価値がある」と言いたくなったら、be worth doing の型をそのまま呼び出す——主語 + is worth + -ing。「ある」の have や「〜する」の to を持ち込まない
- worth のすぐあとを見る——-ing 以外(to・of・about・原形)が挟まっていたら削るか -ing に直す
- 動名詞は能動形のままにする——worth to be discussed / worth being discussed と受け身にひねらない
- worthy を使いたいなら形ごと切り替える——is worthy of discussion(worthy は of +名詞)。worth の型と部品を混ぜない
ここまでは同じ、ここからは別
正解は This problem is worth discussing. の一本道ではありません。It is worth discussing this problem. のように it を主語にした形も正解ですし、同じ「価値がある」でも It is worthwhile to discuss this problem. なら to 不定詞が使えます(worthwhile は to 不定詞と組める別の形容詞)。つまり「worth に to が続かない」のであって、「〜する価値がある、に to 不定詞が使えない」わけではない——ここを取り違えると worthwhile の正しい文まで疑うことになります。また worthy を使った is worthy of discussion も正しい形です。当サービスの採点で減点になるのは、worth・worthy の型に別の型の部品を混ぜたとき(worth to discuss / worth of discussing / worthy discuss)です。
まとめ——書いたあとのチェック
- worth の前は be 動詞になっているか(has worth にしていないか)
- worth のすぐあとが -ing に直結しているか(to・of・about が挟まっていないか)
- -ing は能動形のままか(worth to be discussed とひねっていないか)
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「この問題は議論する価値がある。」を、実際に英語で書いてみてください。worth のあとに置く形がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「この問題は議論する価値がある。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「be worth ~ing の使い方」への照合が 777回・0.1%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。