解説記事 — フレーズフレーズミー

文型・語順

文頭の But・And・So はなぜダメ?|等位接続詞の正しい位置と言い換え

30秒でわかる

and・but・so は等位接続詞——文と文(主語+動詞のセット同士)を1つの文の中でつなぐ語です。ピリオドで文を切ったあと、次の文を But や So で始めるのは、書き言葉では減点。直し方は2つ: However などの文頭に置ける語に替えるか、ピリオドをカンマに変えて but で1文につなぐか。迷ったら「この接続詞は2つの主語+動詞の間に挟まっているか?」と自問してください。

×I often hear this expression. But I have never heard it outside Japan.
I often hear this expression, but I have never heard it outside Japan.

まず、実際の間違いを見てください

次の2つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。直し方が2通りあるので、両方を並べます。

例文: 私はこの表現をよく耳にします。しかし、それが日本以外のところで使われたのを耳にしたことはありません。

×I often hear this expression. But I have never heard it outside Japan.85回
I often hear this expression. However, I have never heard it outside Japan.

書き言葉では、等位接続詞 but を文頭に置くことはできません。2文のまま「しかし」と切り出したいときは、文頭に置ける However を使います(後ろにカンマを付けるのが普通です)。

例文: 私はこの表現をよく耳にします。しかし、それが日本以外のところで使われたのを耳にしたことはありません。

×I often hear this phrase. But I have never heard it outside Japan.34回
I often hear this phrase, but I have never heard it outside Japan.

もう1つの直し方。ピリオドをカンマに変え、小文字の but で2つの文を1文につなぎます。but が「主語+動詞」と「主語+動詞」の間に挟まる——これが等位接続詞の本来の位置です。

第117位

文頭の And・But・So のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第117位。当サービスの人手添削12年分で597回指摘されました。1問の中で誤答が集中する「知らないと全員が踏む」型の減点です。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

原因は、日本語の「しかし」「そして」「だから」が文頭に立つ接続詞だからです。日本語では「〜です。しかし、〜」と、文をいったん切ってから次の文の頭に接続詞を置くのが普通の書き方。この語順の感覚のまま、「しかし」= But を次の文の頭に置いてしまうのです。

英語の接続詞は、置ける位置で2種類に分かれます。and・but・so などの等位接続詞は、2つの対等な文(主語+動詞のセット)を1つの文の内側でつなぐ蝶番(ちょうつがい)です。蝶番なので、つなぐ相手が両側にいないと成立しません——ピリオドで文が切れた後の文頭には置けないのです。一方、However(しかし)・Therefore(それゆえ)・In addition(加えて)などは接続詞でなく副詞なので、日本語の「しかし」と同じように文頭に立てます。

× 文を切ってから But を置く 主語+動詞 . But 主語+動詞 . つなぐ相手が左にいない ○ カンマ+but で1文にする 主語+動詞 , but 主語+動詞 . ○ 2文のままなら However, 主語+動詞 . However, 主語+動詞 .
but は2つの「主語+動詞」の間に挟む蝶番。文を切ったあとに「しかし」で始めたいなら、副詞の However を使う。

図の内容を表にするとこうなります。

言いたいこと文頭に置ける形(2文のまま)1文につなぐ形
しかしHowever, 〜〜, but 〜
そして・加えてIn addition, 〜 / Also, 〜〜, and 〜
だからTherefore, 〜〜, so 〜

こう考える——書くときの判断手順

  1. 「しかし」「そして」「だから」を訳すとき、直前をピリオドで切ったか確認する——切ったのに But・And・So で次の文を始めていたら、そこが減点ポイント
  2. 直し方を選ぶ——1文にしてよい長さなら、ピリオドをカンマに変えて小文字の but/and/so でつなぐ。文を分けたままにしたいなら However(Therefore/In addition) に替える
  3. but/and でつないだら、後ろにも主語+動詞がそろっているか見る——「普段は厳しいけど今日は優しい」を ..., but kind today. と省略すると減点(..., but he is kind for some reason today. と補う)
  4. 逆に、和文が「〜ので、…」「〜して、…」と1つの文なら、英語も2文に割らず and などでつなぐ

手順3・4は同じタグの採点基準にある減点です。等位接続詞は「文頭に置かない」だけでなく、「両側に対等な形をそろえる」「切るべきでない文を切らない」までがワンセットの規則です。

ここまでは同じ、ここからは別

まず、話し言葉ではこの限りではありません。会話やカジュアルなメッセージで文頭の But・So を使うのは普通で、ネイティブの書いた文章にも見つかります。減点されるのは、和文英訳やエッセイなどの書き言葉(特にフォーマルな文章)の場合です。

また、「1文につなぐ」と「However で2文」のどちらも正解です。当サービスの採点でも、..., but I have never heard it used outside Japan. と However, I have ... の両方を模範解答にしています。However の後ろのカンマは付けるのが普通ですが、有無だけで誤りにはしていません。but の使い分けそのもの(although・though との違い)は although・though・but の記事、カンマで文をつなぐときの規則は カンマの記事 で詳しく説明しています。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「私はこの表現をよく耳にします。しかし、それが日本以外のところで使われたのを耳にしたことはありません。」を、実際に英語で書いてみてください。「しかし」をどこに置くかがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「私はこの表現をよく耳にします。しかし…」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「文頭で等位接続詞(and, but, so など)は使わない」への照合が 597回・0.1%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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