解説記事 — フレーズフレーズミー

文型・語順

what to do・how to の使い方|「何と言ってよいか」を what I said と書くミス

30秒でわかる

「何をしたらよいか」「どうすればよいか」のように「〜したらよいか・すべきか」の意味を含むときは、疑問詞+to+動詞の原形(what to do / how to get to / where to go)で表せます。to のあとは必ず原形で、主語は書きません。迷ったら「和文に『〜したらよいか』が入っているか?」と自問——入っていなければ、ふつうの間接疑問文(疑問詞+主語+動詞)の出番です。

×I didn't know what I said.
I didn't know what to say.

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: 駅までの道を教えてください。

×Could you tell me the how to go to station?50回
Could you tell me how to go to station?

how to go はそれ自体が「行き方」という名詞のかたまりなので、前に the を付けません。tell me how to 〜 で「〜の方法を教えて」がそのまま言えます。

例文: 何と言ってよいかわからなかったので、私は黙ったままでいた。

×I kept silent because I didn't know what I said.35回
I kept silent because I didn't know what to say.

what I said は「私が(実際に)言ったこと」という過去の事実の意味になり、「何と言ってよいか」とはずれます。「〜してよいか」は what to say、または what I should say で表します。

例文: 卒業後何をするか、もう決めた?いいえ、まだ決めてません。

×Have you decided what you do after graduation?27回
Have you decided what to do after graduation?

decide のあとの「何をするか」は「何をすべきか」の意味なので、what to do がぴったりです。what you do は「あなたが(ふだん)すること」に聞こえてしまいます。

第96位

疑問詞+to不定詞のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第96位。当サービスの人手添削12年分で795回指摘されました。「〜したらよいか」を訳し落として時制つきの文にしてしまうパターンに集中しています。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

日本語では「何と言ってよいか」「何をするか」「どこに行ったらよいか」を、どれも主語なしの節で言えます。そこで英語に直すとき、頭の中で「(私が)何を言うか」と主語を補ってから、そのまま what I say / what I said と主語+動詞の文を組み立ててしまうのです。

ところが英語では、この「〜したらよいか・すべきか」という未定・当為(まだ決まっていない、これからどうすべきか)の意味は、時制つきの動詞では表せません。what I said と過去形にすれば「実際に言ったこと」、what you do と現在形にすれば「ふだんすること」と、起きた・起きている事実の意味に化けてしまいます。英語がこの意味のために用意している専用の型が、疑問詞+to不定詞です。to 不定詞が「これからのこと」を向くのは、want to do や decide to do と同じ発想です(動詞の後ろに入る形の話はto do か doing かの記事で扱っています)。

「〜したらよいか」(まだしていない) what to + 動詞の原形 to say / to do / to go(主語なし) 「〜したか・しているか」(事実) what 主語 + 時制つき動詞 I said / you do(言ったこと・すること) 同じ what でも、後ろの枠で意味が変わる
「〜したらよいか」は疑問詞+to+原形。主語+時制つき動詞にすると「事実」の意味に変わる。

図の内容を表にするとこうなります。

言いたいこと
何と言ってよいか疑問詞+to+原形what to say(= what I should say)
どう行けばよいか疑問詞+to+原形how to get to the station
どちらを使ったらよいか疑問詞+名詞+to+原形which tool to use
何と言ったか(事実)疑問詞+主語+動詞what I said

which tool to use のように、which・what は直後に名詞を連れてから to 不定詞に続けられます。when to start(いつ始めたらよいか)・whom to see(誰に会えばよいか)など、疑問詞を替えれば幅広く応用できます。

こう考える——書くときの判断手順

  1. 和文に「〜したらよいか・すべきか」の意味が入っているか確認する——入っているなら、疑問詞+to+動詞の原形(what to say / where to go)。主語は書かない
  2. 入っていない(「何と言ったか」「何をしているか」という事実)なら、疑問詞+主語+動詞のふつうの間接疑問文にする——このときの語順は間接疑問文の記事で扱っています
  3. how to のかたまりを崩さない——the how to とは言わないし、how を落として tell me to get to とすると「私に着くように命じる」という別の意味になってしまう
  4. to のあとは必ず原形——how go to や what to said は形として成立しない

ここまでは同じ、ここからは別

「〜したらよいか」は、疑問詞+to不定詞の専売ではありません。should を使った節でも同じ意味が言えます——where to go と where I should go、which tool to use と which tool I should use は、当サービスの採点でも相互に置き換え可の正解です。to 不定詞型の利点は主語を書かずに済むこと(男女不明の the student が主語でも he/she を選ばずに which dictionary to buy と書けます)。一方で、文の主語に How to study is ... と据える形は英語ではあまり使われず、当サービスでも減点リスクとしています。「勉強の仕方」を主語にしたいときは The way of studying などの名詞表現に言い換えてください。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「何と言ってよいかわからなかったので、私は黙ったままでいた。」を、実際に英語で書いてみてください。what to say と what I said の区別がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「何と言ってよいかわからなかったので…」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「疑問詞+to不定詞の意味と使い方」への照合が 795回・0.1%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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