解説記事 — フレーズフレーズミー
文型・語順It is 形容詞 to do の使い方|It is fun playing がダメな理由と for と of の使い分け
30秒でわかる
「〜するのは…だ」は、先頭に It is 形容詞 を置き、本当の主語(〜すること)を to 不定詞で後ろに回します——It is fun to play baseball. この it の中身を説明する席に動名詞(-ing)は入れません。「誰にとって」を言うときは to の前に for 人(It is difficult for me to 〜)、形容詞が人柄をほめたり責めたりする語(kind・careless など)のときだけ of 人です。迷ったら「it の中身を to で説明しているか?」と自問してください。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 本を読むことはためになる。
形式主語 it の中身をあとから説明できるのは to 不定詞で、動名詞(-ing)はその役割を果たせません。動名詞を使いたいなら、it を置かずにそのまま主語にします——Reading books is useful.
例文: 英語を聞くのは私にとってとても難しい。
for me までは正しく置けています。その後ろも to 不定詞です。It is 形容詞 for 人 のあとの席は「to+動詞の原形」と決まっていて、-ing 形は入りません。
例文: アメリカで財布をなくして大変でした。
形は合っていますが、「誰がなくして大変だったのか」が抜けています。to lose の動作を行う人(意味上の主語)を for me で示します。和文が「私は」を省いていても、英語では for me が必要です。
形式主語 It is 〜 to do の型のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第79位。当サービスの人手添削12年分で1,022回指摘されました。誤答の中心は「to 不定詞の席に動名詞を入れる」パターンです。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語では「本を読むことはためになる」と、「〜すること」という名詞のかたまりをそのまま文頭に置けます。英語で「〜すること」と聞くと動名詞(reading books)が浮かぶので、It is useful のあとに reading を続けたくなる——これが誤答の中心パターンです。しかし英語の形式主語構文は、it が「あとで説明します」という予告で、その説明の席に入れるのは to 不定詞(と that 節)だけ、という決まりごとです。動名詞は「すでに起きていること・一般的な行為」を名詞化する形なので、予告を受ける席には合いません。
もう1つのクセは、日本語が「(私にとって)大変でした」の「私にとって」を平気で省くことです。英語では、to 不定詞の動作を誰がするのかが文脈から明らかでないかぎり、for 人 で明示しないと減点になります。
図の内容を表にするとこうなります。
| 言いたいこと | 正しい形 | やりがちな誤り |
|---|---|---|
| 〜するのは…だ | It is 形容詞 to do | It is 形容詞 doing |
| 人にとって…だ | It is 形容詞 for 人 to do | for 人の抜け/to do 〜 for 人と後置 |
| 〜するとは(人柄が)…だ | It is kind/careless of 人 to do | of の代わりに for |
こう考える——書くときの判断手順
- 「〜するのは…だ」の文だと気づいたら、It is 形容詞+to 不定詞の型を組む——説明の席は「to+動詞の原形」。-ing を書きそうになったら止まる
- どうしても動名詞で言いたいなら、it を消してそのまま主語にする——Playing baseball is fun.(この形も正解です)
- 「誰にとって・誰がするのか」を確かめる——和文が省いていても、英語では for 人 を to の直前に置く。文末に回さない(× It is hard to listen to English for me.)
- 形容詞が人をほめる・責める語(kind・nice・careless・foolish など)なら、for でなく of 人——「〜するとは、あなたは不注意だ」It was careless of you to 〜
ここまでは同じ、ここからは別
to 不定詞の代わりに that 節が使える形容詞もありますが、単語ごとに決まっています。It is certain that 〜「〜は確かだ」や It is a pity that 〜「〜は残念だ」は正しい形です(当サービスの採点でも模範解答です)。一方 difficult は that 節を続けられません——× It is difficult that 〜 は減点で、It is difficult (for 人) to do だけが使えます。また sure は it を主語にできず、人を主語にして I am sure that 〜 とします(it で言うなら It is certain that 〜)。「形式主語なら何でも that 節でつなげる」わけではない——形容詞ごとに使える席が違う、というのがこの単元の本当のルールです。動詞の後ろの to do/doing の使い分けは動詞のあとは to do か doing かの記事、「〜するために」の to 不定詞は副詞的用法の記事で扱っています。
まとめ——書いたあとのチェック
- It is 形容詞 のあとが to+動詞の原形になっているか(-ing になっていないか)
- 「誰にとって・誰がするのか」を for 人 で示したか。位置は to の直前か
- kind・careless など人柄の形容詞に for を使っていないか(of 人が正解)
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た型の「野球をするのは楽しい。」を、実際に英語で書いてみてください。It is 形容詞の後ろに動名詞を置かないか(to do で書けるか)がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「野球をするのは楽しい。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・順位は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「it is 形容詞 for/of 人 to不定詞 / it is 形容詞 that節」への照合が 1,022回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。