解説記事 — フレーズフレーズミー

文型・語順

「〜するために」は to 不定詞|for playing がダメな理由——副詞的用法の使い方

30秒でわかる

「〜するために」「〜する時間・お金」「〜してうれしい」の「〜する」の部分は、英語では to+動詞の原形(to 不定詞)が基本の道具です。日本語の「ため」「に」につられて for+動詞の -ing 形を使うと不自然になります(× time for playing の型)。逆に、感情の理由の to は sad・glad・surprised など気持ちを表す形容詞とセットのときだけ——feel like crying のような動作っぽい表現には使えません。

×I have a lot of time for play today.
I have a lot of time to play today.

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: 彼女はそのニュースを聞いて泣きたい気分になった。

×She felt like crying to hear the news.727回
She felt like crying when she heard the news.

「聞いて〜した」の理由を表す to 不定詞は、sad や surprised など気持ちを表す形容詞とセットで使う道具です。feel like crying は一見悲しみの表現ですが、like crying の部分がネイティブには動作のように感じられ、to 不定詞をとることはまれです。when(〜したとき)で言い換えるのが安全です。

例文: 私は今日、遊ぶ時間がたくさんある。

×I have a lot of playing time today.88回
I have a lot of time to play today.

「遊ぶ時間」は、time のうしろに to play(遊ぶための)を続けて time to play と言います。playing time は競技の「プレー時間」のような別のことばになってしまいます。

例文: 私は今日、遊ぶ時間がたくさんある。

×I have a lot of time for play today.59回
I have a lot of time to play today.

前置詞 for のうしろに置けるのは名詞だけなので、動詞の play とはつながりません。「遊ぶための時間」と捉えて to 不定詞にするか、どうしても for を使うなら for playing と -ing 形(動名詞)にします。ただしこの文では time to play が定番です。

第56位

to 不定詞の副詞的用法のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第56位。当サービスの人手添削12年分で1,457回指摘されました。「ために・して」を for で書く誤りと、理由の to の使いすぎ——方向の逆な2パターンに集中しています。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

日本語では、目的も用途も理由もぜんぶ助詞まわりの言い回しで表せます。「遊ぶための時間」「会えうれしい」「聞い泣きたくなった」——どれも動詞に「ため」「て」を付けるだけです。この「ため」に対応する英単語を探すと、まっさきに浮かぶのが for です。そこで time for play・glad for meeting you と書いてしまう——これが1つ目のクセです。英語では「〜するために・〜するための」のいちばん自然な道具は前置詞ではなく to+動詞の原形で、for のうしろには動詞そのものを置けません。

2つ目のクセはその逆で、「〜して(気持ちになった)」の「て」を全部 to 不定詞に訳してしまうことです。理由を表す to は I'm glad to see you.(会えてうれしい)のように、気持ちを表す形容詞の直後という決まった置き場所があります。feel like crying(泣きたい気分になる)は形容詞ではなく動作寄りの表現なので、この枠がなく、when she heard the news のように接続詞で言うのが自然です。

目的・用途:to+動詞の原形 time / pay / 文 to+動詞の原形 time to play / pay to have it repaired × for play(for の後ろに動詞は置けない) 感情の理由:形容詞+to+動詞の原形 glad / sad / surprised to+動詞の原形 glad to see you ——この枠は気持ちの形容詞専用。 × felt like crying to hear(形容詞でないので枠がない)
「〜するために・〜するための」は to+動詞の原形の枠。「〜して」の理由の to は、気持ちを表す形容詞の直後にだけ枠がある。

図の内容を表にするとこうなります。

言いたいこと正しい形
〜するために(目的)文のうしろに to+動詞の原形use chopsticks to eat / pay to have it repaired
〜するための(用途)名詞のうしろに to+動詞の原形time to play / something to drink
〜してうれしい・驚いた(感情の理由)気持ちの形容詞+to+動詞の原形I'm glad to see you.
気持ちの形容詞がないときwhen・because など接続詞でShe felt like crying when she heard the news.

こう考える——書くときの判断手順

  1. 「〜するため(の)」を訳すとき、for に手が伸びたら止まる——うしろが動詞なら to+原形(time to play / to eat)。for を使うなら後ろは名詞か -ing 形だが、まず to 不定詞で言えないか考える
  2. 「〜してうれしい・悲しい・驚いた」は、直前が気持ちを表す形容詞かを確認——glad・sad・surprised なら to+原形(glad to see you。× glad for meeting you)。形容詞がない表現(feel like crying など)なら when や because で文をつなぐ
  3. 「〜しないために」は in order not to/so as not to まで書く——not to だけでも意味は表せますが、単なる打ち消しと読み違えられるリスクがあり、試験では in order not to catch a cold のほうが安全です(当サービスの採点でも減点リスク扱い)
  4. うしろに動詞のかたまりを続けるかどうかは前の動詞の指定にもよる——enjoy は -ing 専用、want は to do 専用。この使い分けはto do か doing かの記事で扱っています

ここまでは同じ、ここからは別

「遊ぶ時間」は time to play が定番ですが、time for playing のように for+-ing 形(動名詞)にすれば文法的には成り立ちます——誤りなのは for play と動詞をそのまま置いたときです。「風邪をひかないために」も、In order not to catch a cold と To avoid catching a cold の両方が模範解答で、「to 不定詞でなければ誤り」ではありません。また「箸を使って食事をする」のような文では、use chopsticks to eat meals(食べるために箸を使う)とする言い方のほかに、eat with chopsticks(箸で食べる)という道具の with を使う言い方も正解です。理由・原因を名詞で言うとき(「円高のために」など)は to 不定詞ではなく because of の出番で、そちらはbecause of と thanks to の記事で扱っています。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「あなたにお会いできてうれしいです。」を、実際に英語で書いてみてください。glad のうしろを to+動詞の原形にできるか——for+名詞にしないかがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「あなたにお会いできてうれしいです。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「to不定詞の副詞的用法」への照合が 1,457回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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