解説記事 — フレーズフレーズミー
文型・語順however difficult it is の語順|whatever・whoever「〜しようとも」の英語
30秒でわかる
「どんなに〜でも」「何を〜しようとも」は、-ever のつく語(however・whatever など)か no matter 〜で表します。最大の落とし穴は however の語順で、however +形容詞(副詞)+主語+動詞の並びが固定です。however の直後に「どんなに」の中身(difficult など)を引き寄せる——ここが日本語の語順と逆になります。迷ったら「however のすぐ後ろに形容詞があるか?」と自問してください。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: いくらむずかしくても、あなたはその本を読まなければならない。
「どんなに〜でも」の however は、直後に形容詞(または副詞)を置き、そのあとに主語+動詞。however difficult it is の並びが固定です。it is difficult の語順のままでは減点になります。
例文: いくらむずかしくても、あなたはその本を読まなければならない。
文頭に置いても規則は同じで、however が difficult を連れて前に出ます。However difficult + the book is の順です。
例文: 他の人があなたについて何と言おうと悩む必要はありません。
what だと「他の人があなたについて言うこと」という単なる名詞のかたまりで、「何と言おうと(=どんな内容でも)」の譲歩の意味が抜けます。whatever または no matter what を使います。
複合関係詞(-ever)のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第76位。当サービスの人手添削12年分で1,048回指摘されました。誤りの大半は however の語順に集中しています。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語は「いくらむずかしくても」と、程度の中身(むずかしい)を文の流れの中に自然に埋め込めます。だから英語でも it is difficult という「ふつうの文」を作ってから、その前に however を貼り付けたくなる——これが × however it is difficult の正体です。
しかし英語の however は「どんなに」という程度をたずねる疑問詞 how の親戚です。How difficult is it? で how と difficult が離れないのと同じで、however も自分が修飾する形容詞・副詞を直後に引き連れて節の先頭に立ちます。「どんなに+むずかしい」をワンセットで前に出す、と覚えてください。
whatever の誤りも同根です。日本語の「何と言おうと」は「言うこと」と形が似ているため、what(〜すること)で足りた気になってしまいます。「どんな内容でもかまわず」という譲歩の意味を出すには -ever(または no matter)が必要です。
主な -ever の仲間と言い換えを表にまとめます。どれも no matter 〜 と交換できます。
| 表現 | 意味 | 同じ意味の言い換え |
|---|---|---|
| however +形容詞/副詞+ S + V | どんなに〜でも | no matter how +形容詞/副詞+ S + V |
| whatever + S + V | 何を〜しようとも | no matter what + S + V |
| whoever + S + V(または V) | 誰が〜しようとも | no matter who |
| wherever + S + V | どこで〜しようとも | no matter where |
| whenever + S + V | いつ〜しようとも・〜するたびに | no matter when(「たびに」の意味は every time) |
こう考える——書くときの判断手順
- 「どんなに/何を/誰が」+「〜ても・〜しようとも」という譲歩の日本語か確認する——譲歩なら -ever か no matter 〜。what・how だけでは譲歩の意味は出ない
- however(no matter how)を選んだら、「どんなに」の中身(形容詞・副詞)を直後に置く——however difficult / however long。中身を後ろに残さない(× however we looked long)
- その後ろに主語+動詞を必ず書く——However difficult, ... のように主語・動詞を省くと減点。指すものが後半にあれば代名詞で受ける(however difficult it is)
- no matter を使うなら how を落とさない——× no matter difficult it is。no matter how がワンセット
なお、間接疑問(「何をするか」= what to do / what you will do)で疑問文の語順に戻してしまう誤りも同じ単元で採点されます。what will you do としないよう、こちらは疑問文の語順の記事を参照してください。
ここまでは同じ、ここからは別
「いくらむずかしくても」は However difficult it is でも No matter how difficult it is でも正解です(当サービスの採点でも両方を模範解答にしています)。節を文頭に出しても文末に置いても構いません。whatever と no matter what も同様に交換可能です。一方、Even if it is difficult は「たとえむずかしくても」——「たとえ〜だとしても」という仮定であって、「どんなに(程度がいくら上がっても)」の however とは意味がずれるため、この問題では書き換えになりません。また、関係詞そのものの使い分け(which・that・where)は別の単元です。which の記事・関係副詞 where の記事で扱っています。
まとめ——書いたあとのチェック
- however(no matter how)の直後に形容詞・副詞を置いたか(it is を先に書いていないか)
- 形容詞の後ろに主語+動詞があるか(However difficult, で止めていないか)
- 「何と言おうと」を what だけで済ませていないか(whatever / no matter what)
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「いくらむずかしくても、あなたはその本を読まなければならない。」を、実際に英語で書いてみてください。however の後ろの語順がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「いくらむずかしくても…」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「複合関係詞の意味と使い方(whoever, whichever, whatever, wherever, whenever, however)」への照合が 1,048回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。