解説記事 — フレーズフレーズミー
文型・語順関係代名詞 which の使い方|where・whose と間違えやすい3パターン
30秒でわかる
which は「物」を指す名詞の穴を埋める言葉です。説明の部分を独立した1文に戻したとき、名詞がひとつ欠けているなら which(I visited Sapporo → the place which I visited)。欠けているのが「〜の」という所有なら whose、前置詞ごとまとめて欠けているなら where の出番で、which では代役できません。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 札幌(Sapporo)は私が修学旅行で行った場所です。
2文に戻すと I visited Sapporo. ——visit は他動詞で、直後に名詞(Sapporo)が来ています。名詞の穴を埋めるのは関係代名詞 which の仕事です。先行詞が「場所」でも、欠けているのが名詞なら where は使えません。
例文: 頂上が雪で覆われているあの山は、僕らが昨年の夏登った山です。
「その山の頂上」という所有の穴は、which では埋められません。所有格の関係代名詞は「人」でも「人以外」でも whose(または of which)を使います。which top という並びは英語に存在しない形です。
例文: これは彼がその書類にサインしたペンです。
2文に戻すと He signed the paper with the pen. ——欠けているのは with の後ろの名詞です。だから with は消せません。関係代名詞を省略するなら with を後ろに残す、which を書くなら the pen with which he signed the paper と with ごと前に出す形も使えます。
関係代名詞 which のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第53位。当サービスの人手添削12年分で1,531回指摘されました。「場所だから where」という思い込みと、which top という所有格の誤りに集中しています。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語では「私が行った場所」「彼がサインしたペン」と、説明の文を名詞の前に置くだけで修飾が完成します。このとき「札幌を」「ペンで」にあたる助詞は、修飾の形になった瞬間に消えてしまうのです。だから英語でも、元の文で名詞がどう欠けているか(〜を? 〜の? 〜で?)を確かめないまま関係詞を選んでしまう——「場所の話だから where」「とりあえず which」という表面的な選び方は、この「穴の種類を見ない」直訳のクセが原因です。
英語の関係詞は、元の文に空いた穴の種類で決まります。名詞そのものの穴なら which、「〜の」の穴なら whose、前置詞ごと畳んだ穴なら where。この対応を図にします。
図の内容を表にするとこうなります。
| 元の文で欠けているもの | 使う関係詞 | 例 |
|---|---|---|
| 名詞そのもの(〜を・〜が) | which(that も可) | the place which I visited |
| 「〜の」(所有) | whose / of which | the mountain whose top is covered with snow |
| 前置詞+名詞のまとまり(there で言える) | where | the restaurant where he works |
| 前置詞の後ろの名詞 | which(前置詞は残すか前に出す) | the pen he signed the paper with / the pen with which he signed the paper |
where との線引きの詳しい話は関係副詞 where の記事で扱っています。また、which と that の使い分け——先行詞に same が付くと that になる、前置詞の直後には that を置けない——は姉妹記事の関係代名詞 that の記事にまとめました。
こう考える——書くときの判断手順
- 説明の部分を独立した1文に戻す——「私が行った場所」→ I visited Sapporo./「彼がサインしたペン」→ He signed the paper with the pen.
- 戻した文で何が欠けるかを見る——名詞そのものなら which。「〜の」なら whose(which top は不可)。there(そこで)と言えるなら where
- 前置詞の後ろの名詞が欠けるなら、前置詞を消さない——後ろに残す(the pen he signed the paper with)か、which と一緒に前へ出す(the pen with which ...)
- 先行詞が Japan などの固有名詞(世界に1つ)なら、絞り込みではなく補足説明——カンマ+which の非制限用法にする(Japan, which has been peaceful for many years, ...)。カンマの打ち方の基本はカンマの記事へ
- 主格の which は省略できない——There are pictures show my family とは書けません。また the work which everyone thinks is difficult のように、後ろの節で主語になる which(連鎖関係代名詞)も省略せずに書きます
ここまでは同じ、ここからは別
which の穴埋めは that でもほぼ代役できます——the place that I visited も正解です(当サービスの採点でも両方可)。所有格も whose と of which の両方が正解——That mountain whose top is covered with snow = That mountain of which the top is covered with snow。ただし of which の語順は of which top であって which of top ではありません。また、目的格の which は省略しても正解です(the place I visited on a school trip)。さらに、「どのように発展してきたか」のような文では the way in which = how の書き換えも正解として認めています。つまり間違いになるのは「代役のきかない場面」——所有の穴・主格の省略・前置詞の消失——だけです。
まとめ——書いたあとのチェック
- 説明部分を1文に戻して、欠けているのは名詞か(名詞なら which。there で言えるなら where)
- 「〜の」を which で受けていないか(所有は whose か of which)
- 元の文にあった前置詞が消えていないか(後ろに残すか、which と一緒に前へ)
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「頂上が雪で覆われているあの山は、僕らが昨年の夏登った山です。」を、実際に英語で書いてみてください。which と whose の守備範囲がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「頂上が雪で覆われているあの山は…」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「関係代名詞 which の意味と使い方」への照合が 1,531回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。