解説記事 — フレーズフレーズミー

文型・語順

関係代名詞 which の使い方|where・whose と間違えやすい3パターン

30秒でわかる

which は「物」を指す名詞の穴を埋める言葉です。説明の部分を独立した1文に戻したとき、名詞がひとつ欠けているなら which(I visited Sapporo → the place which I visited)。欠けているのが「〜の」という所有なら whose、前置詞ごとまとめて欠けているなら where の出番で、which では代役できません。

×Sapporo is the place where I visited on a school trip.
Sapporo is the place which I visited on a school trip.

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: 札幌(Sapporo)は私が修学旅行で行った場所です。

×Sapporo is the place where I visited on a school trip.110回
Sapporo is the place which I visited on a school trip.

2文に戻すと I visited Sapporo. ——visit は他動詞で、直後に名詞(Sapporo)が来ています。名詞の穴を埋めるのは関係代名詞 which の仕事です。先行詞が「場所」でも、欠けているのが名詞なら where は使えません。

例文: 頂上が雪で覆われているあの山は、僕らが昨年の夏登った山です。

×That mountain which top is covered with snow is the one we climbed last summer.74回
That mountain whose top is covered with snow is the one we climbed last summer.

「その山頂上」という所有の穴は、which では埋められません。所有格の関係代名詞は「人」でも「人以外」でも whose(または of which)を使います。which top という並びは英語に存在しない形です。

例文: これは彼がその書類にサインしたペンです。

×This is the pen he signed the paper.48回
This is the pen he signed the paper with.

2文に戻すと He signed the paper with the pen. ——欠けているのは with の後ろの名詞です。だから with は消せません。関係代名詞を省略するなら with を後ろに残す、which を書くなら the pen with which he signed the paper と with ごと前に出す形も使えます。

第53位

関係代名詞 which のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第53位。当サービスの人手添削12年分で1,531回指摘されました。「場所だから where」という思い込みと、which top という所有格の誤りに集中しています。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

日本語では「私が行った場所」「彼がサインしたペン」と、説明の文を名詞の前に置くだけで修飾が完成します。このとき「札幌」「ペン」にあたる助詞は、修飾の形になった瞬間に消えてしまうのです。だから英語でも、元の文で名詞がどう欠けているか(〜を? 〜の? 〜で?)を確かめないまま関係詞を選んでしまう——「場所の話だから where」「とりあえず which」という表面的な選び方は、この「穴の種類を見ない」直訳のクセが原因です。

英語の関係詞は、元の文に空いた穴の種類で決まります。名詞そのものの穴なら which、「〜の」の穴なら whose、前置詞ごと畳んだ穴なら where。この対応を図にします。

○ which = 名詞の穴 the place which I visited __ I visited [名詞] の穴を埋める ○ whose =「〜の」の穴 that mountain whose top is covered [名詞]'s top の「〜の」を埋める × which top / × where I visited 所有の穴に which、名詞の穴に where は入れない 前置詞ごとの穴(there で言える)は where の守備範囲
関係詞は「元の文のどんな穴を埋めるか」で決まる。名詞の穴=which、所有の穴=whose、前置詞込みの穴=where。

図の内容を表にするとこうなります。

元の文で欠けているもの使う関係詞
名詞そのもの(〜を・〜が)which(that も可)the place which I visited
「〜の」(所有)whose / of whichthe mountain whose top is covered with snow
前置詞+名詞のまとまり(there で言える)wherethe restaurant where he works
前置詞の後ろの名詞which(前置詞は残すか前に出す)the pen he signed the paper with / the pen with which he signed the paper

where との線引きの詳しい話は関係副詞 where の記事で扱っています。また、which と that の使い分け——先行詞に same が付くと that になる、前置詞の直後には that を置けない——は姉妹記事の関係代名詞 that の記事にまとめました。

こう考える——書くときの判断手順

  1. 説明の部分を独立した1文に戻す——「私が行った場所」→ I visited Sapporo./「彼がサインしたペン」→ He signed the paper with the pen.
  2. 戻した文で何が欠けるかを見る——名詞そのものなら which。「〜の」なら whose(which top は不可)。there(そこで)と言えるなら where
  3. 前置詞の後ろの名詞が欠けるなら、前置詞を消さない——後ろに残す(the pen he signed the paper with)か、which と一緒に前へ出す(the pen with which ...)
  4. 先行詞が Japan などの固有名詞(世界に1つ)なら、絞り込みではなく補足説明——カンマ+which の非制限用法にする(Japan, which has been peaceful for many years, ...)。カンマの打ち方の基本はカンマの記事
  5. 主格の which は省略できない——There are pictures show my family とは書けません。また the work which everyone thinks is difficult のように、後ろの節で主語になる which(連鎖関係代名詞)も省略せずに書きます

ここまでは同じ、ここからは別

which の穴埋めは that でもほぼ代役できます——the place that I visited も正解です(当サービスの採点でも両方可)。所有格も whose と of which の両方が正解——That mountain whose top is covered with snow = That mountain of which the top is covered with snow。ただし of which の語順は of which top であって which of top ではありません。また、目的格の which は省略しても正解です(the place I visited on a school trip)。さらに、「どのように発展してきたか」のような文では the way in which = how の書き換えも正解として認めています。つまり間違いになるのは「代役のきかない場面」——所有の穴・主格の省略・前置詞の消失——だけです。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「頂上が雪で覆われているあの山は、僕らが昨年の夏登った山です。」を、実際に英語で書いてみてください。which と whose の守備範囲がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「頂上が雪で覆われているあの山は…」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「関係代名詞 which の意味と使い方」への照合が 1,531回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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