解説記事 — フレーズフレーズミー
文型・語順think・know・say+that節の使い方|that はいつ省略できるか
30秒でわかる
think・know・say などの動詞は、目的語の位置に「that+主語+動詞」のかたまり(that節)を丸ごと入れられます(I think that he is right.)。この that は会話では省略できますが、受動態 be told の後や、書き言葉では入れるのが安全です。「誰が〜か」「〜かどうか」を入れたいときは that ではなく wh語(what・who…)や whether/if に交代させ、二重には重ねません。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 彼女は1日に2度散歩するように言われた。
be told(言われた)の後は that 節か to do を続けるのが基本形。会話の I think のようには気軽に that を落とせず、抜くと減点対象になります。
例文: 彼が試験に合格するといいなあ。
want him to do(彼に〜してほしい)の型からの連想ですが、hope はこの「人+to do」型が使えない動詞。hope の後ろは that 節で「hope (that) 主語+動詞」と組みます。
例文: この手紙は誰から届いたのか、見当もつかない。
「〜ということ」の that と「誰が〜か」の who は、どちらも同じ入口を占める語。座席は1つなので、疑問の意味を入れるときは who だけを置き、that は削ります。
動詞+that節/wh節まわりのミスは、よくある誤り全222タイプの中で第111位。当サービスの人手添削12年分で630回指摘されました。that の入れ忘れと、that節が使えない動詞への当てはめが二大パターンです。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語では「彼が正しいと思う」「誰が送ったのかわからない」のように、文を目的語にする印は文の後ろに付く小さな助詞(と・か)です。存在感が薄いので、英作文では「印を置く」という工程ごと忘れがちです。英語では印(that・wh語・whether)が節の先頭に立ち、これが「ここから文のかたまりが始まる」という宣言になります。さらに日本語の「と・か」は1音で済むため、that と who を両方置く(× that who)、逆にどちらも置かない、という両方向の誤りが起きます。もう1つの型押しは「〜に…してほしい」= want 人 to do の成功体験で、同じ日本語感覚の hope にまで「人+to do」を広げてしまう過剰一般化です。動詞ごとに「後ろに置ける形」が決まっている、というのが英語側の原則です。
図の内容を表にするとこうなります。
| 型 | 入口の語 | that の省略 | 例 |
|---|---|---|---|
| 「〜ということ」 | that | 会話では省略可(I think he is right.) | think・know・say・hope |
| 「誰が・何を〜か」 | what・who など | 省略も that との併用も不可 | know・wonder・have no idea |
| 「〜かどうか」 | whether/if | 同上。that で代用も不可 | know・ask・wonder |
| 「人に〜と言う」 | 人+that | be told の後は残すのが安全 | tell・be told |
なお say と tell の使い分け——say (that) 〜 は相手なしで言え、tell は「tell 人 that 〜」と相手が必須——はtalk・tell・speak・say の記事で詳しく扱っています。また「tell 人+wh節」のように目的語を2つ並べる型の全体像はSVOO+名詞節の記事を参照してください。
こう考える——書くときの判断手順
- 目的語にしたい部分は文のかたまりか——「〜ということ」なら that、「誰が・何を〜か」なら wh語、「〜かどうか」なら whether/if を先頭に置く。入口は1語だけ(that who とは重ねない)
- その動詞はこの型を許すか——hope は「人+to do」不可(that節で)。know は「know 人 wh節」と2つ並べられない。seem は It seems that 〜 の形(× I seem that 〜)
- that を省略してよい場面か——I think・I know など能動の会話体なら省略可。be told の後や書き言葉では that を残す
- 節の中の動詞の形を確認する——was told that she (should) take のように、提案・命令系の that節で should を省くなら動詞は原形(× she takes)
ここまでは同じ、ここからは別
「彼女は1日に2度散歩するように言われた」は、that節を使わず She was told to take a walk twice a day. としても正解です(当サービスの模範解答も両方を載せています)。「〜かどうか」も whether と if のどちらでも正解で、whether or not の形も認められます。一方、同じ「〜してほしい」でも want・ask は「人+to do」型が正しく、hope だけが that節専用——動詞ごとの空き枠は1語ずつ覚えるしかない部分が残ります。また wonder のように wh節を直接続ける動詞に about を挟む(× wondering about which tool …)のも、この型の間違いとして添削されています。
まとめ——書いたあとのチェック
- 節の入口の語(that/wh語/whether)は1つだけ置いたか
- be told・書き言葉の that を省略していないか
- hope に「人+to do」を続けていないか(→ hope that 主語+動詞)
この間違い、自分もやるか試してみる
「彼女がその新しい方針を受け入れるかどうかは私にはわからない。」を、実際に英語で書いてみてください。know の後ろに置く節の入口——that か whether/if か——がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「彼女がその新しい方針を受け入れるかどうか…」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「第3文型SVO(動詞+that節/wh節)タイプ」への照合が 630回・0.1%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。