解説記事 — フレーズフレーズミー

文型・語順

want 人 to do の to を忘れる|動詞+人+to do/do/doing の型の選び方

30秒でわかる

「人に〜してもらいたい・するように言う・頼む」は、動詞+人+ to do の型で書きます(want him to go / tell her to come / ask me to help)。人の直後に動詞の原形を続けるのは、make・let・have(使役)と see・hear(知覚)だけに許された特別な形です。迷ったら「この動詞は make・let・have・知覚動詞か?」と自問——違うなら to を置いてください。

×I want him go to America.
I want him to go to America.

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: 彼女は1日に2度散歩するように言われた。

×She was told take a walk twice a day.57回
She was told to take a walk twice a day.

tell 人 to do(人に〜するように言う)の受け身は be told to do。told take と動詞を2つ並べることはできません。受け身にしても to は消えないのがポイントです。

例文: 私は彼にアメリカに行ってもらいたい。

×I want him go to America.27回
I want him to go to America.

「人に〜してもらいたい」は want 人 to do。want は使役動詞ではないので、him の直後に原形 go を置けません。

例文: 帰りは行きの3倍の時間がかかった。

×It took three times to go back as long as to go.19回
It took me three times to go back as long as to go.

「時間がかかった」の take は、かかった人を目的語に取ります(It took 人 時間 to do)。日本語で「私は」が省略されていても、英語では me を補います。その人から時間を「奪う」イメージです。

第77位

「動詞+人+〜」の型のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第77位。当サービスの人手添削12年分で1,033回指摘されました。to の落とし忘れと、受け身にしたときの型くずれに集中しています。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

日本語の「彼に行ってもらいたい」「散歩するように言われた」には、to にあたる語がどこにもありません。「行って+もらいたい」と動詞を直接つなげる言語なので、英語でも want him go と動詞を並べたくなります。

英語の文は原則として動詞(時制を持つもの)は1文に1つ。2つめの動作は to do・doing・done のどれかの「格下げされた形」でしか入れません。そしてどの形を取るかは、前の動詞ごとに決まっています。want・tell・ask・expect は to do 専用、make・let・have は原形専用、see・hear は doing/原形——これは理屈より「動詞ごとの指定席」として覚える性質のものです。指定席が頭に入っていないと、日本語と同じ感覚で席を詰めて(to を抜いて)しまうのです。

want/tell/ask to do want him to go(to が必須) make/let/have do(原形) make him go(to を入れると誤り) see/hear 人・物 doing/done see them arguing / hear it used 後ろの枠の形は「前の動詞」が決める
「人」の後ろの空き枠に入る形は動詞ごとの指定席。want 系は to do、使役は原形、知覚は doing/done。

図の内容を表にするとこうなります。

動詞のグループ
want・tell・ask・expect動詞+人+ to doI expect their next plan to succeed.
make・let・have(使役)動詞+人+ do(原形)My mother made me clean the room.
see・hear(知覚)動詞+人・物+ doing/doneI saw them arguing. / I heard it used.
keep・leave など動詞+物+形容詞My friend keeps the room clean.

使役動詞(make・let・have・get)の詳しい使い分けは使役動詞の記事で扱っているので、ここでは繰り返しません。

こう考える——書くときの判断手順

  1. 「人に〜するように・してもらうように」の文か確認する——そうなら動詞+人+ to do が基本形。動詞の直後に「人」、その後に to(× I expect to succeed their next plan のように目的語を後回しにしない)
  2. to を抜いてよいのは make・let・have と知覚動詞だけ——want・tell・ask・expect で人の直後に原形が来ていたら to を補う
  3. 受け身にしても型は保存される——tell 人 to do → be told to do。to まで含めて残す(× She was told take a walk)
  4. 知覚動詞の後ろは「〜している最中」なら doing、「〜される」なら done——see scientists having discussions / hear it used。see that 〜・hear that 〜 にすると「分かる・話を聞く」の意味に変わってしまう
  5. 補語が状態のときは形容詞を置く——keep the room clean(× cleanly。副詞は入らない)

ここまでは同じ、ここからは別

「〜することを期待している」は I expect their next plan to succeed. でも I expect that their next plan will succeed. でも正解です(expect・hope などは that 節でも同じ意味が言え、当サービスの採点でも両方を模範解答にしています)。ここが tell との分かれ目で、tell 人 that 〜 は「事実を伝える」であって「〜するように言う(指示)」にはなりません。指示の意味では tell 人 to do を使います。同様に、知覚の see・hear も that 節にすると意味が変わります(see that =分かる)。つまり「that 節でも言い換えられる動詞」と「型を変えると意味が変わる動詞」がある——ここを一律に「どちらでもよい」と覚えると失点します。say と tell の違いそのものはsay・tell・speak・talk の記事で、「動詞+人+物」(第4文型)の名詞2つの並びはSVOO の記事で扱っています。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た型が試される「私は、彼らの次の計画が成功することを期待している。」を、実際に英語で書いてみてください。expect の後ろに「人・物+ to do」を正しく並べられるかがそのまま試されます。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「彼らの次の計画が成功することを期待している」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「第4文型SVOOまたは第5文型SVOC(動詞+名詞+to do/doing/do/done)タイプ」への照合が 1,033回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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