解説記事 — フレーズフレーズミー
文型・語順give 人 物 か give 物 to 人か|第4文型SVOOの語順と to・for の使い分け
30秒でわかる
「人に物をあげる・送る・買う」の語順は2つだけです。①動詞+人+物(give me a card——前置詞なし)か、②動詞+物+to/for+人(give a card to me——物を先に言ったら前置詞が必要)。give・send・tell は to、buy・make は for です。「私に」の直訳で send to me a card と書くのが定番の誤り——人を先に置くなら to は付けません。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 私は妻の誕生日に指輪をプレゼントした。
「人+物」と2つ並べられるのは give・send など決まった動詞だけ。present はその仲間ではないので、present 人 with 物 か present 物 to 人 の形にします。この「並べられない動詞」の話は前置詞がいらない他動詞の記事でも扱っています。
例文: 私は妻の誕生日に指輪をプレゼントした。
「誰に」あげたのかが英文から抜けています。give は〈give+人+物〉または〈give+物+to+人〉の形で、「妻に」の my wife を必ず言います。日本語では「(妻の誕生日に)指輪をプレゼントした」と相手を言わずに済むため、そのまま訳すと落ちてしまうのです。
例文: 家についたら私にメールしてください。
「人に A を送る」は〈send+人+A〉か〈send+A+to+人〉。人を先に置いたら前置詞なし、to を使いたいなら物を先——send an e-mail to me の語順にします。「私に」の「に」を見た瞬間に to を書くのがこの誤りの正体です。
「動詞+人+物」の形のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第69位。当サービスの人手添削12年分で1,181回指摘されました。「に」の直訳で to を挟む誤りと、give 型でない動詞(present など)に2つ並べる誤りが目立ちます。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語では「私にメールを送る」「妻に指輪をあげる」と、受け取る人を助詞「に」が必ず示します。だから英訳のとき「に=to」と機械的に置き換えたくなり、人がどの位置にあっても to を書いてしまいます。ところが英語の give 型動詞では、to が要るかどうかは意味でなく語順で決まります。人を動詞の直後に置くなら前置詞なし(send me a card)、物を先に言って人を後ろに回すなら、そのしるしとして to を付ける(send a card to me)——同じ意味の2つの型を、動詞がまるごと持っているのです。
もう1つのクセは、日本語が「妻の誕生日に指輪をプレゼントした」のように受け取る人を省略できることです。英語の give・send は「誰に」の枠が文型に組み込まれているので、省略すると上の69回の誤答のように訳し漏れの減点になります。
図の内容を表にするとこうなります。
| 動詞 | 人を先に | 物を先に |
|---|---|---|
| give・send・tell・show・teach | give 人 物 | give 物 to 人 |
| buy・make・cook | buy 人 物 | buy 物 for 人 |
| present・provide | (2つ並べる型なし) | present 人 with 物 / present 物 to 人 |
to になるか for になるかは、「相手がいないと成り立たない動作か」で見分けられます。give・send・tell は相手がいて初めて成立するので、相手へ届く方向の to。buy・make は相手がいなくても一人で完結する動作で、「その人のために」してあげる感覚だから for です。
こう考える——書くときの判断手順
- 「人に物を〜する」を書くとき、人と物のどちらを先に言うか決める——人が先なら前置詞なし(give me a card)、物が先なら前置詞つき(give a card to me)。どちらの語順も正解です(当サービスの採点でも両方可)
- 人を先に置いたのに to を書きそうになったら消す——「私に」の「に」は語順が表してくれています(× send to me an e-mail)
- 物を先に置いたときの前置詞は動詞で選ぶ——give・send・tell・show は to、buy・make・cook は for(× the game I bought to you → ○ bought for you。この誤りも32回指摘されています)
- 「誰に」を省略していないか確認する——日本語で言わなくても、give・send の英文には相手の枠が必要(× I gave a ring for my wife's birthday)。逆に、この型を使わない動詞(present など)に人と物を2つ並べていないかも見る——動詞ごとの指定は他動詞と前置詞の記事へ
ここまでは同じ、ここからは別
give my wife a ring と give a ring to my wife はどちらも正解で、優劣はありません(当サービスの採点でも別解として明記)。「to の型は誤り」ではなく、誤りなのは人が先なのに to を挟んだときだけです。また、give 物 for 人 がいつでも誤りかというとそうではなく、「妻の誕生日に」のような「〜のために・〜の機会に」は for her birthday が正しい形——人に付く to と、機会・目的に付く for は別の部品です。さらに、この型は「物」が具体的な品物でないときにも働きます。give bungee jumping a try(バンジージャンプを試してみる)は「バンジージャンプに試行を与える」という同じ語順で、gave a try bungee jumping と逆に並べると減点です。前置詞 for そのもののイメージは前置詞 for の記事で扱っています。
まとめ——書いたあとのチェック
- 人を先に置いたら前置詞なし、物を先に置いたら to/for を付けたか
- その動詞の前置詞は to か for か(give・send・tell は to、buy・make は for)
- 「誰に」が英文から抜けていないか。give 型でない動詞(present)に2つ並べていないか
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「私の友人は私にカードを送ってくれました。」を、実際に英語で書いてみてください。send のうしろの語順——sent me a card か sent a card to me か——がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「私の友人は私にカードを送ってくれました。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「第4文型SVOO(動詞+名詞+名詞)タイプ」への照合が 1,181回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。