解説記事 — フレーズフレーズミー
文型・語順関係代名詞 who の使い方|「〜する人」の who を落とす・which と間違える
30秒でわかる
名詞の後ろに動詞を含む説明文をつなげて「〜する人」と言うとき、あいだに関係代名詞 who(または that)が必要です。日本語の「外国に行く人」には who にあたる言葉がないため、書き忘れが定番の減点です。しかも who が後ろの節の主語役(主格)のときは省略できません。省略できるのは目的語役(目的格)のときだけです。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 年々、円高のために外国に行く日本人が増えている。
people の直後に動詞 go を続けてしまうと、1つの文に主語と動詞の組が2つ並ぶ壊れた形になります。「外国に行く(ところの)人々」というつなぎ役の who が必要です。この who は後ろの節の主語役(主格)なので、省略できません。
例文: 彼は日本が生んだもっとも偉大な科学者の一人です。
which は「人以外」専用です。先行詞は scientists(人)なので、使うなら whom(口語では who)か that。しかもここの関係代名詞は Japan has produced の目的語役(目的格)なので、まるごと省略するのがいちばんすっきりします。
例文: 久しぶりに昔の友人に出会った。
「久しぶりに」を for a while と置くだけでは「しばらくのあいだ会った」となり意味が壊れます。「しばらく会っていなかった友人」と読み替えて、friend の後ろに関係詞節 whom I hadn't seen ... で説明を足すのが定石です(I met an old friend for the first time in years. も可)。
関係代名詞 who のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第82位。当サービスの人手添削12年分で1,005回指摘されました。目立つのは「主格 who の書き忘れ」——which や that の選び間違いより、そもそも置かない誤りが多いのが特徴です。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語の「外国に行く人」「日本が生んだ科学者」は、説明の文を名詞の前に置くだけで完成します。つなぎの言葉がそもそも要らないのです。英語は語順が逆で、名詞を先に言ってから後ろに説明文を続けます。このとき「ここから説明が始まる」という合図の who が必要になるのですが、日本語に対応物がないため、頭の中の日本語をそのまま並べると who が抜け落ちます。抜けた結果どうなるかというと、Japanese people go abroad is increasing のように、1つの文の中で「主語+動詞」が2組衝突した壊れた文になります。これが採点で減点される理由です。
図の内容を表にするとこうなります。
| who の役割 | 形 | 省略 | 例 |
|---|---|---|---|
| 主格(節内の主語) | who/that | × できない | people who go abroad |
| 目的格(節内の目的語) | whom(口語 who)/that | ○ するのが普通 | a friend (whom) I hadn't seen |
| 先行詞が人以外 | which/that | 主格は不可・目的格は可 | the train which goes to Kyoto |
which 側の守備範囲(whose・前置詞の扱い)は姉妹記事の関係代名詞 which の記事に、that が選ばれる場面・置けない場面は関係代名詞 that の記事に、場所の説明で where と迷うときは関係副詞 where の記事にまとめています。
こう考える——書くときの判断手順
- 名詞の後ろに動詞を含む説明文を続けたくなったら、まず2文に分解する——「日本人が増えている」+「(その)日本人は外国に行く」
- 2文目で先行詞が主語の位置にあったか、目的語の位置にあったかを見る——主語なら who(省略不可)、目的語なら whom/that(省略が普通)
- 先行詞は人か——人なら who/whom、人以外なら which。どちらでも使える保険が that
- 書き上がったら、動詞が説明の節の外で衝突していないかを見る——who の節を括弧でくくって外すと、残った文が「主語+動詞」1組で成立するのが正しい形
この手順は当サービスの採点基準と同じです。名詞の後ろに who も that も置かずに動詞を続ける形(a passerby picked it up を名詞の説明としてつなげる等)や、主格 who の省略は、実際の採点でも減点になります。
ここまでは同じ、ここからは別
「日本が生んだもっとも偉大な科学者の一人」では、the greatest という最上級が先行詞に付くので that が好まれる——と参考書には書かれますが、先行詞 scientists は複数の人なので who のままでも正解です(当サービスの採点でも減点しません)。目的格なら省略した形も whom も that もすべて正解。また、先行詞が He や固有名詞のような特定の一人のときは事情が変わり、カンマを打つ継続用法(..., who ...)にしないと「複数いる中のその一人」と限定する不自然な意味になります。カンマの要不要そのものはカンマの記事を参照してください。なお冒頭の誤答例にあった「日本が生んだ」を Japan produced と単純な過去形にすると別の減点があります。過去から現在までの実績は has produced——詳しくは現在完了の記事へ。
まとめ——書いたあとのチェック
- 名詞の直後に動詞を続けていないか——「〜する人」には who/that を置いたか
- その who は節内の主語役か——主語役なら省略していないか
- 人に which を使っていないか(人は who・whom、迷ったら that)
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「年々、円高のために外国に行く日本人が増えている。」を、実際に英語で書いてみてください。「外国に行く日本人」で主格の who を落とさず書けるかがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「年々、円高のために外国に行く日本人が増えている。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「関係代名詞 who の意味と使い方」への照合が 1,005回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。