解説記事 — フレーズフレーズミー

文型・語順

関係代名詞 who の使い方|「〜する人」の who を落とす・which と間違える

30秒でわかる

名詞の後ろに動詞を含む説明文をつなげて「〜する人」と言うとき、あいだに関係代名詞 who(または that)が必要です。日本語の「外国に行く人」には who にあたる言葉がないため、書き忘れが定番の減点です。しかも who が後ろの節の主語役(主格)のときは省略できません。省略できるのは目的語役(目的格)のときだけです。

×Japanese people go abroad ...
Japanese people who go abroad ...

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: 年々、円高のために外国に行く日本人が増えている。

×The number of Japanese people go abroad is increasing year by year ...64回
The number of Japanese people who go abroad is increasing year by year because of the strong yen.

people の直後に動詞 go を続けてしまうと、1つの文に主語と動詞の組が2つ並ぶ壊れた形になります。「外国に行く(ところの)人々」というつなぎ役の who が必要です。この who は後ろの節の主語役(主格)なので、省略できません。

例文: 彼は日本が生んだもっとも偉大な科学者の一人です。

×He is one of the greatest scientists which Japan has produced.28回
He is one of the greatest scientists Japan has produced.

which は「人以外」専用です。先行詞は scientists(人)なので、使うなら whom(口語では who)か that。しかもここの関係代名詞は Japan has produced の目的語役(目的格)なので、まるごと省略するのがいちばんすっきりします。

例文: 久しぶりに昔の友人に出会った。

×I met an old friend for a while.26回
I met an old friend whom I hadn't seen for a while.

「久しぶりに」を for a while と置くだけでは「しばらくのあいだ会った」となり意味が壊れます。「しばらく会っていなかった友人」と読み替えて、friend の後ろに関係詞節 whom I hadn't seen ... で説明を足すのが定石です(I met an old friend for the first time in years. も可)。

第82位

関係代名詞 who のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第82位。当サービスの人手添削12年分で1,005回指摘されました。目立つのは「主格 who の書き忘れ」——which や that の選び間違いより、そもそも置かない誤りが多いのが特徴です。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

日本語の「外国に行く」「日本が生んだ科学者」は、説明の文を名詞の前に置くだけで完成します。つなぎの言葉がそもそも要らないのです。英語は語順が逆で、名詞を先に言ってから後ろに説明文を続けます。このとき「ここから説明が始まる」という合図の who が必要になるのですが、日本語に対応物がないため、頭の中の日本語をそのまま並べると who が抜け落ちます。抜けた結果どうなるかというと、Japanese people go abroad is increasing のように、1つの文の中で「主語+動詞」が2組衝突した壊れた文になります。これが採点で減点される理由です。

○ who が説明の始まりを合図する Japanese people who go abroad 節ごと people を修飾する(who=節内の主語) × who を落とすと動詞が衝突する Japanese people go abroad is increasing go と is、動詞が2つ——どちらが本体か分からない 主格の who は省略不可。目的格(whom)は省略できる。
who は「ここから先行詞の説明」という合図。主格の who を落とすと動詞が2つ衝突した壊れた文になる。

図の内容を表にするとこうなります。

who の役割省略
主格(節内の主語)who/that× できないpeople who go abroad
目的格(節内の目的語)whom(口語 who)/that○ するのが普通a friend (whom) I hadn't seen
先行詞が人以外which/that主格は不可・目的格は可the train which goes to Kyoto

which 側の守備範囲(whose・前置詞の扱い)は姉妹記事の関係代名詞 which の記事に、that が選ばれる場面・置けない場面は関係代名詞 that の記事に、場所の説明で where と迷うときは関係副詞 where の記事にまとめています。

こう考える——書くときの判断手順

  1. 名詞の後ろに動詞を含む説明文を続けたくなったら、まず2文に分解する——「日本人が増えている」+「(その)日本人は外国に行く」
  2. 2文目で先行詞が主語の位置にあったか、目的語の位置にあったかを見る——主語なら who(省略不可)、目的語なら whom/that(省略が普通)
  3. 先行詞は人か——人なら who/whom、人以外なら which。どちらでも使える保険が that
  4. 書き上がったら、動詞が説明の節の外で衝突していないかを見る——who の節を括弧でくくって外すと、残った文が「主語+動詞」1組で成立するのが正しい形

この手順は当サービスの採点基準と同じです。名詞の後ろに who も that も置かずに動詞を続ける形(a passerby picked it up を名詞の説明としてつなげる等)や、主格 who の省略は、実際の採点でも減点になります。

ここまでは同じ、ここからは別

「日本が生んだもっとも偉大な科学者の一人」では、the greatest という最上級が先行詞に付くので that が好まれる——と参考書には書かれますが、先行詞 scientists は複数の人なので who のままでも正解です(当サービスの採点でも減点しません)。目的格なら省略した形も whom も that もすべて正解。また、先行詞が He や固有名詞のような特定の一人のときは事情が変わり、カンマを打つ継続用法(..., who ...)にしないと「複数いる中のその一人」と限定する不自然な意味になります。カンマの要不要そのものはカンマの記事を参照してください。なお冒頭の誤答例にあった「日本が生んだ」を Japan produced と単純な過去形にすると別の減点があります。過去から現在までの実績は has produced——詳しくは現在完了の記事へ。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「年々、円高のために外国に行く日本人が増えている。」を、実際に英語で書いてみてください。「外国に行く日本人」で主格の who を落とさず書けるかがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「年々、円高のために外国に行く日本人が増えている。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「関係代名詞 who の意味と使い方」への照合が 1,005回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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