解説記事 — フレーズフレーズミー
文型・語順to不定詞の名詞的用法とは|like to watching・started cry がダメな理由
30秒でわかる
to不定詞の名詞的用法とは、to+動詞の原形で「〜すること」という名詞のかたまりを作る使い方です(to watch=見ること)。動詞の目的語(like to watch)・be動詞の補語(My hobby is to watch)などに置けます。形の決まりは1つだけ——to の後ろは必ず原形。to watching と ing を続けるのも、to を落として原形だけ置くのも誤りです。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 彼はサッカーの試合を見るのが好きです。
「〜すること」の言い方は to watch(不定詞)か watching(動名詞)の二択で、to watching はその混ざった形です。to の後ろは必ず動詞の原形。He likes watching ~ も正解です。
例文: 彼女は突然泣き始めた。
started の目的語は「泣くこと」という名詞のかたまりで、動詞の原形 cry のままでは置けません。to cry か crying のどちらかにします。原形を使うなら前に to が必要です。
例文: 彼女は3時間ずっとピアノを弾いている。
「弾くことを続けている」——continue の後ろも to play(弾くこと)という名詞のかたまりにします。原形 play をそのまま並べることはできません。
to不定詞の名詞的用法のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第107位。当サービスの人手添削12年分で672回指摘されました。to+ing の混ざった形と、to を落として原形を並べる形の2パターンに集中しています。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語では「見ること」「泣くこと」と、動詞の形を変えずに「こと」を付けるだけで名詞になります。動詞そのものはいつも辞書の形のままです。この感覚で英語を書くと、started cry のように動詞を裸のまま目的語の位置へ置いてしまいます。英語で動詞を名詞のかたまりに変えるには、to を付けて原形にする(to cry)か、ing を付ける(crying)か、必ずどちらかの加工が要るのです。
もう1つの型が to watching です。「to不定詞も ing も『〜すること』」と習うため、丁寧に書こうとして両方の目印を重ねてしまう——しかし2つは択一で、重ねた形は存在しません。to の直後は原形、と1点だけ覚えれば両方の誤りが消えます。
図の内容を表にするとこうなります。
| 形 | 例 | 判定 |
|---|---|---|
| to + 原形 | He likes to watch ~ / My hobby is to watch ~ | ○ 不定詞の名詞的用法 |
| 動詞 + ing | He likes watching ~ / My hobby is watching ~ | ○ 動名詞 |
| to + ing | to watching | × 混ざった形 |
| 原形だけ | started cry / My hobby is watch | × 名詞のかたまりになっていない |
こう考える——書くときの判断手順
- 日本語で「〜すること」と言い換えられる部分か確認する——「見るのが好き」=「見ることが好き」。言い換えられたら、その動詞は裸のまま置けない
- to+原形か ing のどちらかに加工する——like・start・continue はどちらでも正解。ただし動詞によっては片方しか取れない(enjoy は ing 専用など。動詞ごとの相性は動詞のあとは to do か doing かの記事へ)
- 書いたあと to の直後を見る——ing や過去形(to forgot)になっていたら原形に直す
- 「〜することは…だ」と主語にしたいときは、動名詞(Reading books is ...)か形式主語(It is ... to read books)にする——To read books を文頭に置くのは文法的には正しいものの一般的でなく、当サービスの採点でも減点リスクになります(形式主語の形はIt is 形容詞 to do の記事へ)
ここまでは同じ、ここからは別
like・start・continue では、to不定詞と動名詞のどちらも正解です(He likes to watch ~ も He likes watching ~ も当サービスの採点で正解。My hobby is to watch ~ と is watching ~ も同様です)。二択のどちらを選んでも良い動詞と、片方しか取れない動詞がある——この線引きだけが暗記対象です。
また、to が「省略できる」特別な場所が1つあります。All you have to do is (to) push this button.(このボタンを押しさえすればよい)のように、前に do がある be動詞の補語では to を付けても省いても正解です。started cry の to 落ちとは別物なので、この形を見て「to はなくてもいいのか」と一般化しないでください。
まとめ——書いたあとのチェック
- 「〜すること」にあたる動詞が、to+原形か ing のどちらかに加工してあるか(裸の原形が残っていないか)
- to の直後が原形になっているか(to watching・to forgot になっていないか)
- 「〜することは…だ」を主語にするとき、動名詞か It is ~ to ... を使っているか
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た形がそのまま試される「私の趣味は韓流映画を見ることです。」を、実際に英語で書いてみてください。be動詞の後ろを to watch か watching にできるかが問われます。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「私の趣味は韓流映画を見ることです。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「to不定詞の名詞的用法(~すること)」への照合が 672回・0.1%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。