解説記事 — フレーズフレーズミー
前置詞・時の表し方by と until(till)の違い|「9時までに」と「9時まで」を英語で言い分ける
30秒でわかる
「〜まで」の英語は2つあります。by は「〜までに」=期限(その時刻までのどこかで動作を終わらせる)、until(till)は「〜まで(ずっと)」=継続(その時刻まで動作・状態が続く)。迷ったら「その時までずっと続けるのか?」と自問してください——続けるなら until、締切なら by です。
まず、実際の間違いを見てください
次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。
例文: 私は9時までに家に帰らなくてはいけません。
until nine は「9時まで(ずっと)」。until を使うと「9時までずっと家に帰り続ける」という不自然な意味になります。「9時までに」という期限は by で表します。
例文: 私はこの仕事を月曜までに終わらせなければならない。
「終わらせる」は一瞬で完了する動作なので、続ける相手の until とは組めません。「月曜までに終わらせる」という締切は by。until が合うのは The party lasted until Monday.(パーティーは月曜まで続いた)のような「続く」動作です。
例文: 私は9時までに家に帰らなくてはいけません。
at nine は「9時ちょうどに」。8時に帰っても構わない「9時までに」とは意味がずれます。時刻ぴったりは at、締切は by です。
by と until の取り違えは、よくある誤り全222タイプの中で第67位。当サービスの人手添削12年分で1,191回指摘されました。誤答のほとんどが「〜までに」を until と書く一方向のミス——逆(「〜まで」を by と書く)はめったに起きません。
なぜ間違えるか——日本語のクセ
日本語では「9時まで遊ぶ」も「9時までに帰る」も、同じ「まで」の仲間です。継続か期限かの区別は「に」の一文字だけ——しかも会話では「9時まで帰ってきなさい」のように「に」が落ちることさえあります。だから頭の中の和文英訳では「まで=until」という一対一の対応が先に立ち、「までに」まで until で書いてしまうのです。
英語はここを2つの単語に分業しています。until は「その時までずっと続く」という線の意味、by は「その時までのどこかで済ませる」という締切の意味。単語のレベルで継続と期限が最初から分かれているので、混ぜると英語としては全く違う意味になります。
図の内容を表にするとこうなります。
| 表現 | 意味 | 合う動詞 | 例 |
|---|---|---|---|
| by 〜 | 期限「〜までに」 | 一瞬で完了する動作(帰る・終わらせる・提出する) | I have to go home by nine. |
| until(till)〜 | 継続「〜まで(ずっと)」 | 続く動作・状態(遊ぶ・待つ・開いている) | We played outside until midnight. |
| at 〜 | 時点「〜ちょうどに」 | その時刻に起きる動作 | The train leaves at nine. |
こう考える——書くときの判断手順
- 「まで」の前後を見て、その時までずっと続ける動作かを確認する——「9時まで待つ」「月曜まで続く」のように続くなら until
- 続かないなら、その時までのどこかで済ませればよい締切かを確認する——「9時までに帰る」「月曜までに終わらせる」のように締切なら by
- 日本語で確かめるなら、「までに」と言い換えて意味が通るか——通るなら期限=by。「9時までに遊ぶ」は変(→until)、「9時までに帰る」は自然(→by)
- 「ちょうどその時刻に」なら by でも until でもなく at(時刻・時間帯の前置詞の全体像はat noon と in the morning の記事へ)
ここまでは同じ、ここからは別
till は until と同じ意味で、どちらを書いても正解です(till のほうがやや話し言葉寄り)。また by nine と by nine o'clock もどちらも正解——o'clock の有無で減点はしません。一方、注意したいのは「今日中に」のような表現です。by today と書くと「今日までに(昨日以前も含む)」というニュアンスになり、「今日中に」とは少しずれるため、当サービスの採点では単に today とする方を勧めています。「までに」と見えたら機械的に by、ではなく、期限として自然かを一度確かめてください。なお、by には期限のほかに「〜によって」「〜のそばに」など複数の顔があります。by という単語そのものの全体像は前置詞 by の記事で扱っています。
まとめ——書いたあとのチェック
- 「〜までに」(期限・締切)を until で書いていないか——締切は by
- until の前の動詞は「続く」動作になっているか(続かない動詞+until は要注意)
- 「ちょうどその時刻に」なら at になっているか
この間違い、自分もやるか試してみる
この記事で見た「私は9時までに家に帰らなくてはいけません。」を、実際に英語で書いてみてください。「までに」を by で書けるかがそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。
「私は9時までに家に帰らなくてはいけません。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点しますデータについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「by と until(till) の違い(までに、まで)」への照合が 1,191回・0.2%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。