解説記事 — フレーズフレーズミー

単語の使い分け

may と might の違い|「かもしれない」の英語と be動詞の落とし穴

30秒でわかる

「〜かもしれない」は may/might + 動詞の原形で表します。might は may の過去形ですが、推量では過去の意味ではなく「may より少し自信が弱い・控えめ」なだけで、どちらを使っても正解です。落とし穴は後ろの形——strong のような形容詞を続けるときは、be動詞を忘れずに may not be strong とします。

×He may not as strong as everyone thinks.
He may not be as strong as everyone thinks.

まず、実際の間違いを見てください

次の2つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: 彼はみんなが思っているほど強くはないのかもしれない。

×He may not as strong as everyone thinks.39回
He may not be as strong as everyone thinks.

strong は形容詞なので be動詞が必要です。He is not strong の is が、助動詞 may の後ろでは原形 be に戻る——may not be strong の形です。

例文: 彼はみんなが思っているほど強くはないのかもしれない。

×He is not as strong as everyone thinks.11回
He may not be as strong as everyone thinks.

これだと「強くない」と断定する文になり、「〜かもしれない」の訳し落としです。日本語の文末の「かもしれない」を見つけたら、英語では文の途中の助動詞 may/might で表します。

第126位

may・might のミスは、よくある誤り全222タイプの中で第126位。当サービスの人手添削12年分で518回指摘されました。意味の取り違えよりも「be動詞の抜け」「かもしれないの訳し落とし」という形のミスに集中しています。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

日本語の「かもしれない」は文のいちばん最後に付け足す言葉です。「強くはない……のかもしれない」と、まず文を作り終えてから確信のゆるさを添えます。英語は逆で、確信の度合いは主語の直後の助動詞で先に宣言します(He may not be ...)。この語順の違いのせいで、日本語の順に訳していくと文が「強くはない」で完成した気になり、may を入れ忘れるのです。

be動詞の抜けも同じ仕組みで起きます。日本語の「強くない」には動詞が見えないため、may not のあとにそのまま strong を置いてしまう——しかし英語では形容詞に be動詞が必須で、しかも助動詞の後ろでは is ではなく原形の be になります。「is を may の後ろに引っ越しさせると be に戻る」と覚えてください。

「〜だ」への自信の強さ mightひかえめ mayかもしれない mustに違いない この尺度にないもの: 「〜した方がいい」(提案) 提案は should の仕事 → may/might では表せない
might と may は同じ「かもしれない」の仲間で、might の方が少し控えめ。「〜すべき・した方がいい」は別物で should の領分。

図の内容を表にするとこうなります。

言いたいこと使う形
〜かもしれないmay + 原形He may not be as strong as everyone thinks.
〜かもしれない(より控えめ)might + 原形He might not be as strong as everyone thinks.
〜してもよい(許可)may + 原形You may go home now.(目上から目下への響き)
〜した方がいい(提案)should + 原形You should buy a wallet.(may/might は不可)

こう考える——書くときの判断手順

  1. 日本語の文末に「かもしれない」があるか——あれば主語の直後に may か might を置く。文を書き終えてから見直すのではなく、書き始めに決める
  2. may/might の後ろは動詞の原形——形容詞・名詞を続けたいときは be を忘れない(may not be strong / might be a mistake)
  3. may と might のどちらでもよい——might の方が控えめなだけで、当サービスの採点では両方正解。過去の話だから might、とは考えない
  4. 言いたいのが推量でなく「〜した方がいい」なら may/might ではなく should——may は許可(〜してもよい)と推量しか表せない

ここまでは同じ、ここからは別

「彼は強くないのかもしれない」は、He may not be ... でも He might not be ... でも両方正解です(might に過去の意味はなく、控えめさの差だけ)。一方で線引きがあるのは「〜した方がいい」の側——You may buy a wallet. は「買ってもよろしい」という許可になってしまい、提案の意味では誤りです。提案は should(詳しくはshall と should の記事)。なお、might と同じく「過去形なのに過去の意味ではない」控えめ表現の仕組みは、will と would の記事can と could の記事でも扱っています。あわせて読むと助動詞の過去形の正体がつかめます。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「彼はみんなが思っているほど強くはないのかもしれない。」を、実際に英語で書いてみてください。「かもしれない」の訳出と be動詞の置き方がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「彼はみんなが思っているほど強くはない…」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「助動詞 may と might の意味と用法」への照合が 518回・0.1%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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