解説記事 — フレーズフレーズミー

単語の使い分け

wish・hope・want の違い|「〜だといいな」「〜がほしい」の英語

30秒でわかる

「望む」の3語は実現の見込みで使い分けます。want は欲求(〜がほしい・〜したい)、hope は実現可能な希望(合格するといいな)、wish は実現しない・しにくい願望(彼女がここに居てくれればなあ)。wish の後ろの節は仮定法——動詞が過去形に下がります。迷ったら「それは現実に起こりうることか?」と自問してください。

×I wish he will pass the examination.
I wish he would pass the examination.

まず、実際の間違いを見てください

次の3つは、当サービスの人手添削で実際に繰り返し指摘された誤答です(回数は同じ間違いが添削された実測値)。

例文: 彼が試験に合格するといいなあ。

×I wish he will pass the examination.131回
I wish he would pass the examination.

wish の後ろの節は仮定法です。今の時点の「〜ならいいのに」は動詞を過去形に下げるので、will でなく would。will のまま言いたい(現実に起こりうる希望として言いたい)なら、動詞ごと hope に替えて I hope he will pass とします。

例文: 私は自分の部屋がほしいです。

×I want to my own room.85回
I want my own room.

「〜がほしい」は want のすぐ後に欲しい物を置き、to は不要です。to を付けるなら後ろは動詞で、「〜したい」の意味になります(例: I want to eat something.)。

例文: 私はドイツにとても行きたい。

×I want to Germany very much.48回
I want to go to Germany very much.

こちらは逆パターン。want to の後には動詞が必要です。「行きたい」なので go to Germany——to の後ろが名詞なら to を消す、動詞なら残す、が want の鉄則です。

第105位

wish・hope・want まわりのミスは、よくある誤り全222タイプの中で第105位。当サービスの人手添削12年分で703回指摘されました。「wish+will」と「want to+名詞」の2パターンに集中しています。

なぜ間違えるか——日本語のクセ

日本語は「〜だといいな」「〜がほしい」「〜すればいいのに」を、どれも実現の見込みと関係なく言えます。「合格するといいなあ」(十分ありうる)と「彼女がここに居てくれればなあ」(現実には居ない)は、日本語では同じ「〜ばいいなあ」です。英語はここで語を替えます——ありうるなら hope、現実に反する・見込みが薄いなら wish。しかも wish を選んだ瞬間、後ろの節は仮定法になって動詞が過去形に下がるという文法の連動まで起きます。日本語に「実現の見込みで動詞と時制を選ぶ」仕組みがないため、「いいな=wish」と一対一で覚えて I wish he will と書いてしまうのです。

want の誤りは別のクセです。「ドイツ行きたい」の「に」と「部屋ほしい」の「が」を、どちらも want to に流し込んでしまう——to の後ろに何が来るべきか(動詞か、何も要らないか)を確認しないまま書くのが原因です。

実現しうる ← → 実現しにくい・現実に反する want 欲求:ほしい・したい hope 希望:起こりうる wish 願望:見込み薄 後ろの節の動詞の形 hope+現実の形 he will pass / he passes wish+仮定法(過去形) he would pass / she were here 語を選んだ時点で、節の動詞の形まで決まる
want→hope→wish の順に実現の見込みが下がる。hope の節は現実の形のまま、wish の節は仮定法で過去形に下がる。

図の内容を表にするとこうなります。

意味後ろの形
want欲求(ほしい・したい)want+名詞 / want to+動詞I want my own room. / I want to go to Germany.
hope実現可能な希望hope (that)+現実の形の節I hope he will pass the exam.
wish実現しにくい願望wish (that)+仮定法の節(過去形)I wish she were here.

こう考える——書くときの判断手順

  1. 望んでいるのは物・行動そのものか——「〜がほしい」「〜したい」なら want。名詞なら to なしで直結、動詞なら want to+動詞
  2. その内容は現実に起こりうるか——起こりうる希望なら hope+現実の形の節(will もそのまま使える)
  3. 現実に反する・見込みが薄いなら wish+仮定法——節の動詞を過去形に下げる(is → were、will → would)。will が残っていたら wish と噛み合っていない合図
  4. wish の節の would が「今」の話か確認する——今の願望は過去形(would・were)、過去への願望はさらに一段下げて過去完了(had passed)

ここまでは同じ、ここからは別

「彼女がここに居てくれればなあ」は、I wish she were here. のほかに If only she were here. も正解です(当サービスの採点でも別解として認めています)。また wish の後ろの that は付けても誤りではありません——省略するほうが普通、というだけです。逆に注意が要るのは2つ。①「合格するといいなあ」のような十分ありうる希望に wish を使うと、hope との使い分けを問う問題では減点リスクになります。②「〜しなければよかった」という過去の後悔は、I wish I hadn't ... よりも should not have+過去分詞が採点上の正解です(当サービスの採点でも wish 側は減点リスク扱い)。wish の仮定法のしくみ全体は仮定法の記事で、will と would の使い分けはwill・would の記事で詳しく扱っています。

まとめ——書いたあとのチェック

この間違い、自分もやるか試してみる

この記事で見た「彼女がここに居てくれればなあ。」を、実際に英語で書いてみてください。wish と仮定法の連動がそのまま試される問題です。書いた英文は AI がその場で採点します(登録は不要です)。

「彼女がここに居てくれればなあ。」を英語で書いてみる登録なしで、この1問をAIが採点します

データについて: 本文の回数・割合は、フレーズフレーズミーの人手添削データ12年分の集計値です(添削と誤りタグの照合 655,994回のうち、本記事のタグ「wish, hope, want の違い」への照合が 703回・0.1%。集計 2026-08-14)。誤答例の「◯回」は、同じ間違いが人手添削と照合された回数です。誤答例はいずれも実際の学習者の答案に現れた文で、個人が特定できる情報は含みません。

著者: 株式会社コンテンツアンドシステムズ(人手添削18.4万件・採点基準416問を運営する、ITと教育の融合をミッションとする会社です)。データの出どころと記事の作り方は運営者とデータについてをご覧ください。

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